やあやあ、久しぶりだね。今日はおじさんの大好きな「鉄道」の話をしようじゃないか。しかも世界規模で面白いことが起きているんだよ。まあ、ちょっと聞いてくれよ。
ブラジルが「悲願」の高速鉄道建設に乗り出した!
ブラジルがついに動いたんだ。南米最大の経済大国であるブラジルが、サンパウロとリオデジャネイロを結ぶ高速鉄道の建設計画を本格的に進めているという話が飛び込んできた。目標開通年は2033年。距離にしておよそ430キロメートル、この区間を高速鉄道でつなごうという壮大な計画さ。
現在、サンパウロのルス駅には地下鉄や近郊列車は乗り入れているけれど、大都市間を高速で結ぶ路線は存在しない。車や飛行機に頼ってきた両都市間の移動を、鉄道で変えようというわけだ。
ブラジルでは以前にも高速鉄道構想が浮かんでは消えた歴史がある。2008年にルラ政権が「TAV(トレム・デ・アルタ・ベロシダーデ)」計画を発表したものの、入札不調や資金問題で頓挫。それから約15年越しで再び前進しようとしているわけだよ。だから「悲願」という表現が使われているんだね。
高速鉄道、世界ではどうなってるの?
新幹線は60年以上前からあるんだぞ
おじさんに言わせれば、高速鉄道といえばやっぱり日本の新幹線が元祖だよ。東海道新幹線が開業したのは1964年10月1日、東京オリンピックのわずか9日前のことだ。開業当初の最高速度は時速210キロメートル。東京〜新大阪間を当時の特急「こだま」の約6時間半から、4時間に短縮してみせた。
今や日本の新幹線ネットワークは総延長約3,041キロメートル(2023年時点)に達し、累計乗客数は100億人以上を突破している。60年間で1度も死亡事故(乗客の死亡)がない安全記録は、世界中の鉄道関係者から称賛されているんだ。
世界最速はどこ?
現在、世界で最も営業速度が速い高速鉄道は中国の「復興号」CR400シリーズで、北京〜上海間などで最高営業速度時速350キロメートルで運行している。中国の高速鉄道網は2007年の開業以来急拡大し、2023年末時点で総延長は4万5,000キロメートル超。これは全世界の高速鉄道の約70%を占める規模だよ。もはや高速鉄道大国としては中国が世界一なんだ。
ヨーロッパではフランスのTGV(テジェーヴェ)が1981年に開業。パリ〜リヨン間を約2時間で結び、「鉄道でも飛行機に勝てる」ことを証明した路線として有名だよ。最高営業速度は時速320キロメートルで、2007年には試験走行で時速574.8キロメートルという鉄輪式鉄道の世界記録を樹立している。
ブラジル計画の課題と可能性
なぜサンパウロ〜リオなのか
サンパウロはブラジル最大の都市で人口約1,220万人(2020年国勢調査)、経済の中心地。リオデジャネイロは人口約660万人で観光・文化の拠点。この二大都市間の移動需要は非常に高く、現在は飛行機が主流で1日あたり約50便以上が運航している。高速鉄道ができれば、この需要をかなり取り込めると期待されているんだ。
ちなみに今の陸路移動は車で約5〜6時間。高速鉄道が実現すれば、これが約1時間30分〜2時間程度になると試算されているよ。
南米に高速鉄道がない理由
南米大陸では、いまだに高速鉄道が1路線も開業していない。その背景には、植民地時代から続く鉄道インフラの脆弱さがある。ブラジルの鉄道は19世紀後半にイギリス資本で整備されたものが多く、貨物輸送中心に発展したため、旅客用の長距離路線が育たなかった。加えて、1950〜60年代の自動車産業振興政策(特にフォルクスワーゲンやフォードなどの工場誘致)が道路交通優先の流れを決定づけた。
だからこそ、今回のプロジェクトは単なる交通インフラ整備ではなく、ブラジルの交通政策の歴史的転換点になりうるんだよ。
まとめ — 鉄道は時代を映す鏡だ
1964年に日本で生まれた高速鉄道の概念が、2024年にはブラジルへと波及しようとしている。60年で地球の裏側まで届いたわけだよ。
中国が4万5,000キロのネットワークを築き、フランスが飛行機と競争し、日本が60年間無事故を守り続けてきた。それぞれの国の文化や地形、歴史が鉄道の形に反映されているんだね。ブラジルの2033年という目標、おじさんはしっかり見届けるつもりだよ。
さあ、次に新幹線に乗るとき、ちょっとこの話を思い出してくれよ。時速300キロでトンネルを抜けながら「これ、60年前に日本人が作ったんだ」って感慨に浸るのも、なかなかいいもんだよ。またうんちくを仕入れたら教えてやるから、楽しみにしておいてくれ!
おじさんの豆知識コーナー
高速鉄道の「高速」ってどこから?
実は「高速鉄道」の定義、国によってバラバラなんだよ。国際鉄道連合(UIC)が定めた基準では、新線建設の場合は時速250キロメートル以上、既存線改良の場合は時速200キロメートル以上で走れれば「高速鉄道」とみなされる。
ところが日本の新幹線は法律上「全国新幹線鉄道整備法」に基づき「主たる区間を200キロメートル以上で走行する幹線鉄道」と定義されている。つまり時速200キロでも新幹線なんだよね。
そして面白いのが、リニアモーターカー。JR東海が建設中のリニア中央新幹線は、磁気浮上式のため「鉄輪式」の高速鉄道とは別カテゴリとされることが多い。試験走行では時速603キロメートル(2015年4月21日記録)を達成しているけれど、これは「世界最速の鉄道車両」の記録であり、鉄輪式のTGV記録(574.8km/h)とはジャンルが違うわけさ。鉄道の世界は奥が深いだろう?