やあやあ、久しぶりだね。今日はおじさんが卓球について語らせてもらうよ。

最近、日本の卓球熱がすごいことになってるだろう?2024年のパリ五輪でも日本代表が大活躍して、女子団体が銀メダル、男子団体が銅メダルを獲得した。張本智和、伊藤美誠、平野美宇……テレビに出っぱなしじゃないか。でもね、卓球ってスポーツの奥深さ、ちゃんとわかって応援してるかい?おじさんが教えてやろう。

卓球は「紳士のゲーム」から世界最速スポーツへ

まあ、聞いてくれよ。卓球の起源はイギリスなんだ。1880年代のこと、裕福なヴィクトリア朝の紳士たちがディナーのあとに、食卓(テーブル)でテニスを模したゲームをして遊んだのが始まりとされている。当初は「テーブルテニス」ではなく「ウィフワフ」「ゴシマ」なんて呼ばれてたんだぞ。「ピンポン」という名前は1901年にジョン・ジャック・ヒギンズが登録した商標名で、ボールの音から来ている。

1926年にはベルリンで第1回世界卓球選手権が開催され、1988年ソウル五輪からオリンピック正式種目になった。それからわずか38年で、今や世界190か国以上、競技人口は推定で約8億7000万人とも言われる世界最大規模のラケット競技になったんだ。

ルールの変遷が競技を劇的に変えた

卓球のルールは時代とともに大きく変わってきた。特に重要な転換点が2つある。

ひとつ目は2000年のボール変更。それまで直径38mmだったボールが40mmに大型化された。これはテレビ中継での視認性向上と、中国勢の強力な回転に対抗するための措置だった。たった2mmの差が、競技のスピードや回転量に影響を与えた。

ふたつ目は2015年のプラスチックボール導入。それまでのセルロイド製から高分子ポリマー製に変更され、球質が変化。回転がかかりにくくなった分、フィジカルとスピードの重要性が増した。この変更が日本の若手選手の台頭を後押ししたともいわれている。

おじさんの豆知識コーナー:卓球ボールの速度、実は新幹線並み?

卓球のトップ選手が放つスマッシュのボール速度、知ってるかい?なんと時速180〜200km以上に達することがある。東海道新幹線(最高時速285km)には及ばないけど、卓球台の端から端まで約2.74mを0.05秒以下で飛ぶんだ。人間の反応速度(平均約0.2秒)より圧倒的に速いわけで、トップ選手は「次の球がどこに来るか」を予測して動いているんだよ。純粋な反射だけじゃ絶対に追いつけない世界なんだ。

ちなみに卓球のテーブルは国際規格で長さ2.74m、幅1.525m、高さ76cm、ネットの高さは15.25cm。ボールの直径は40mm、重さはたった2.7gだ。この軽さのボールがあれだけの速度で飛ぶんだから、打球感の制御技術は芸術の域に達している。

中国一強の壁と日本の挑戦

正直に言おう。卓球の世界はほぼ「中国王朝」だった。オリンピックで1988年ソウルから2020年東京まで、金メダル総数32個のうち28個を中国が独占している。馬龍(マ・ロン)選手は2016年リオ五輪と2020年東京五輪で2連覇、シングルス・団体の計4個の金メダルを持つ「史上最強」と称される存在だ。

そんな鉄壁の中国に風穴を開けようとしているのが日本の若い世代だ。

張本智和(はりもとともかず)は2003年生まれ。2018年、14歳で世界ランキングトップ10入りを果たし、史上最年少記録を更新した。その後もTリーグや世界大会で活躍し、パリ五輪では男子団体銅メダルに貢献。2024年現在、世界ランキングは常にトップ5前後をキープしている。

伊藤美誠(いとうみま)は2000年生まれ。2021年東京五輪では水谷隼とのペアで混合ダブルス金メダルを獲得。中国ペアを破っての金メダルは「世紀の大番狂わせ」と世界中で報じられた。同大会で女子シングルス銅メダルも獲得している。

日本国内リーグ「Tリーグ」の躍進

2018年に創設されたTリーグは、日本初のプロ卓球リーグとして男女各4チームからスタートした。現在は男子6チーム、女子6チームに拡大し、世界トップクラスの外国人選手も参加するレベルの高いリーグとなっている。入場者数も年々増加しており、2023-24シーズンは総入場者数が約15万人を突破した。

回転の科学:「魔球」の正体

おじさんが卓球で一番おもしろいと思うのは「回転」の駆け引きだ。

卓球のボールにかけられる回転数、知ってるかい?トップ選手のドライブ(前進回転)は毎分6000〜9000回転にも達する。これは、ゴルフボールのドライバーショット時の回転数(毎分約2500回転)の3倍以上だ。この高速回転がボールに「マグヌス効果」を生み出し、通常の放物線から大きく曲がって飛ぶ「魔球」となる。

さらに「ナックル(無回転)」との組み合わせが相手をかく乱する。回転がかかっているように見せて実はかかっていない、あるいはその逆。この騙し合いが卓球の醍醐味なんだよ。

まとめ:卓球はもっと奥が深い

ちょっと聞いてくれよ、卓球ってなめてたら大間違いだぞ。180km超えのスマッシュ、毎分9000回転の魔球、中国の28冠という壁への挑戦……。19世紀イギリスの食後のお遊びが、今や8億人以上が楽しむ世界最速のラケット競技になった。

おじさんに言わせれば、スポーツの歴史を知ると応援の熱量が10倍になる。次に卓球中継を見るときは、ボールの回転とスピード、そして選手の「予測力」に注目してみてくれ。きっと今まで見えていなかった世界が見えてくるはずだよ。

じゃあ、またうんちくを仕入れたら教えてあげるからね!