やあやあ、おじさんだよ。
今日はちょっと重い話をしなきゃいけない。音楽好きのあいだで話題になっている「d4vd」、この名前を最近ニュースで見た人も多いんじゃないかな。TikTokで爆発的に人気を集めた若き天才が、とんでもない事件に巻き込まれることになったんだよ。
d4vdって、そもそも何者なんだい?
まず、この「d4vd」というアーティストを知らない人のために説明してやろう。
本名はDavid Anthony Burke(デイヴィッド・アンソニー・バーク)。2004年2月15日にテキサス州ヒューストンで生まれた、れっきとしたZ世代のシンガーソングライターだよ。読み方は「デイヴィッド」のまま。数字の「4」をアルファベットの「A」に見立てた、いかにもデジタルネイティブ世代らしいアーティスト名だね。
彼が一躍有名になったのは2022年のこと。自室で制作したインディー・ポップ曲「Romantic Homicide(ロマンティック・ホミサイド)」がTikTokで爆発的にバズり、Spotifyのグローバルチャートにも食い込む大ヒットとなった。当時、まだ17〜18歳だったというから驚きだろう。その後、Darkroom / Interscope Recordsという大手レーベルと契約し、2022年にデビューEP「Petals to Thorns」をリリース。Apple Musicの「Up Next」アーティストにも選ばれ、将来を嘱望されていたんだ。
事件の概要——ロサンゼルス警察が逮捕
ところが2026年、この若きスターに衝撃のニュースが飛び込んできた。
ロサンゼルス市警察(LAPD)が、d4vdを14歳の少女の死に関与した疑いで逮捕したんだ。BBCやAP通信、ニューヨーク・タイムズなど主要メディアが一斉に報じたこのニュースは、音楽ファンに大きな衝撃を与えた。
事件の経緯はこうだ。LAPDは、家出少女の遺体をd4vdの所有するテスラ(電気自動車)の車内で発見。その数ヶ月後、ついに彼を逮捕するに至ったという。現時点では「逮捕」であり、有罪判決が出たわけではないが、その事実だけでも音楽業界に大きな波紋を呼んでいる。
被害者は14歳の家出少女。詳細はまだ捜査中の部分も多いが、LAPDが「殺害の疑い(suspicion of killing)」として逮捕状を執行したのは、それなりの証拠が揃ったからだろうと見られている。
若い才能と光と影——音楽業界の構造的問題
この事件を聞いて、おじさんはひとつのことを考えてしまった。
d4vdのような若いアーティストが、10代のうちから急激な成功を手にすると、どうなるか、という問題だよ。
音楽業界では「チャイルドスター問題」とも呼ばれる現象がある。1990年代以降、未成年のうちに大ブレイクしたアーティストが、精神的・社会的に深刻な問題を抱えるケースが後を絶たない。ジャスティン・ビーバーが2014年に飲酒運転で逮捕されたのも21歳のとき。ブリトニー・スピアーズが精神的に追い詰められ後見制度(コンサーバトーシップ)のもとに置かれたのも、10代から働き続けた疲弊が背景にあると指摘されている。
SNS時代の「一夜にしてスター」の危うさ
d4vdが「Romantic Homicide」でブレイクしたのは、TikTokのショートムービー拡散力によるものが大きい。同曲は2022年だけでTikTok上で数億回再生されたとも言われており、Spotifyでも数千万回の再生を記録した。
ただし、TikTokで一夜にしてスターになるということは、精神的なサポートが追いつく前に巨大な注目を浴びることも意味する。マネージャーや事務所が付くのはブレイクした後。それまでは孤独に制作と発信を繰り返してきた若者が、突然何百万人もの視線にさらされるわけだ。
アメリカでは2020年代以降、未成年アーティストの保護強化を求める声が高まっており、カリフォルニア州では「Coogan Law(クーガン法)」という子役・未成年タレントの収入を保護する法律が1939年から存在しているが、TikTok発の新世代アーティストへの適用は議論が続いている。
まとめ——この事件が問いかけるもの
まあ、聞いてくれよ。おじさんはd4vdの音楽が好きかどうかより、この事件が私たちに問いかけているものに目を向けてほしいんだよ。
彼がどんな理由があろうとも、14歳の命が失われたという事実は変わらない。被害者の少女は家出中だったとされているが、そもそも10代の若者がなぜ家を出ざるを得なかったのか、という背景にも社会は目を向けるべきだろう。
一方で、d4vdの逮捕はあくまでも「容疑」の段階。真実は司法の場で明らかにされていく。おじさんとしては、事実が全て明らかになるまでは、早計な断定を避けるべきだと思っているよ。
音楽の才能と、人間としての倫理は別物だ。そして、どんなに輝いたスターであっても、法の前には平等なんだということ——これが現代社会の基本なんだよ。
次回もまた、おじさんが世の中の出来事をうんちくたっぷりに解説してやるからな。それじゃあまたね!
うんちくおじさんの豆知識コーナー
テスラの車内で遺体が発見された、という点についてひとつ教えてやろう。
テスラをはじめとする現代の電気自動車には、膨大な量のデータが記録されていることを知っているかい?走行記録、GPS位置情報、ドアの開閉ログ、カメラ映像……これらすべてが車載コンピュータに保存されている。アメリカの裁判所では、過去にもテスラのデータが殺人事件の重要証拠として採用されたケースが複数ある。
2019年のアリゾナ州の事件では、被疑者のテスラが記録していた走行データが、被疑者のアリバイを崩す決定的証拠となった。テスラ社は裁判所の令状に従い、当局にデータを提供する義務があり、「スマートカー」はある意味で走る監視カメラと化しているんだよ。
プライバシーの観点からは賛否両論あるが、犯罪捜査においてはこのデータが命取りになることも多い。おじさんに言わせれば、「現代の犯罪者は車にも注意しなきゃいけない時代」ってことだね。