やあやあ、おじさんだよ。今日はね、東京の東の端っこにある「葛飾区」について、ちょっと語らせてもらおうと思ってさ。
この季節、全国各地でツツジやフジが満開を迎えているだろう?神奈川・横須賀の太田和つつじの丘では5万本ものツツジが遊歩道を彩っているし、高知・四万十町では50年もの絆でつながれたフジのアーチが4色のカーテンを川面に作り出している。そんな花の便りを聞いていたら、おじさんはどうしても葛飾区の話をしたくなってしまったんだよ。
葛飾区、知れば知るほど面白い街なんだよ
葛飾区ってのはさ、東京都の北東部に位置する面積34.8平方キロメートルの特別区でね、2023年時点で人口はおよそ45万5千人。東側には江戸川が流れ、西には荒川がある。川に囲まれた、いわば「水の都」みたいな地形なんだよ。
でもね、おじさんが言いたいのは地理の話だけじゃない。この葛飾区、文化的な密度が半端じゃないんだよ。
世界的な絵師を生んだ土地
まず外せないのが、葛飾北斎(1760〜1849年)だよ。あの『富嶽三十六景』を描いた人物で、代表作「神奈川沖浪裏」は今や世界で最も認知された日本美術の一つ。2024年のクリスティーズオークションでも北斎作品が数億円規模で落札されるなど、没後175年以上経った今も世界市場での評価は上がり続けている。
北斎は生涯に93回引っ越しをしたことで知られているけど、「葛飾」の名を画号に冠したこと——それだけこの土地に愛着があったんだろうね。
40年間・全200巻の漫画が生まれた街
そして忘れちゃいけないのが、こちら葛飾区亀有公園前派出所、通称「こち亀」だよ。秋本治先生が描いたこの漫画、1976年9月21日に週刊少年ジャンプで連載開始して、2016年9月17日に完結。なんと40年間・全200巻という、週刊連載の世界記録を打ち立てたんだよ!
主人公・両津勘吉が所属する亀有公園前派出所は架空の設定だけど、JR常磐線の亀有駅周辺にはリョウさんの銅像が13体も設置されていて、地元のシンボルになっている。観光客もたくさん来るんだよ、これが。
柴又と寅さんの話は外せない
そして「男はつらいよ」だよ。1969年8月27日に第1作が公開されて以来、渥美清さん演じる車寅次郎が活躍する本シリーズは全48作。渥美さんが1996年に亡くなった後も、1997年と2019年に特別編・新作が制作され、合計50作品の大長編となった。
舞台となる柴又は葛飾区の北東部。帝釈天(正式名称:題経寺、1629年創建)の参道には今も草だんごの老舗が並んでいて、昭和の風情が残っているんだよ。
今の葛飾区は「ものづくり」でも熱い
おじさんはね、葛飾区が「下町の文化だけ」の街だと思ったら大間違いだと言いたいんだよ。実は葛飾区には1,000社以上の製造業が集積していて、精密機器・印刷・金属加工などの分野で東京の産業を支えている。
有名どころで言えば、キヤノン(Canon)の創業期の工場が葛飾区小菅にあったし、YKKのファスナー工場も長らくこの地に根を張っていた。「高い技術を持つ職人の街」という側面が、葛飾区の文化的な豊かさを底で支えてきたんだよ。
まあ、最後に一言言わせてくれよ
葛飾区ってのはさ、江戸の絵師・北斎から昭和の寅さん、平成のこち亀まで、時代を超えて「物語」を生み出し続けてきた土地なんだよ。それはきっと、川と水と土の匂いがする、人間的な生活感があるからじゃないかとおじさんは思うわけさ。
この春、ツツジやフジを見に遠出するのも悪くないけど、ちょっと足を伸ばして葛飾区を歩いてみるのはどうだい?亀有で両津の銅像と写真を撮って、柴又で草だんごを食べて、水元公園で深呼吸する——それだけで、十分「うんちく」を仕入れられると、おじさんは太鼓判を押すよ!
おじさんのうんちく:葛飾区の「水辺の花絶景」を知ってるか?
春の花といえば、葛飾区には水元公園という都内屈指のスポットがあるんだよ。面積約96ヘクタールという東京都区内最大級の水郷公園でね、菖蒲田には約100品種・14,000株の花菖蒲が植えられている。例年6月上旬〜中旬が見頃で、江戸時代から続く「江戸菖蒲」文化の粋を今に伝えているんだ。
さらに面白いのは、水元公園の「メタセコイアの森」。中国・四川省原産のこの木、なんと1946年まで「絶滅した」と思われていた幻の樹種だったんだよ!ところが中国の山奥で現存することが確認されて、世界中に種が配布された。水元公園のメタセコイアは推定樹高30メートル以上に育っていて、晩秋には黄金色に染まる絶景を見せてくれる。同じ公園でこれだけ多様な植物の歴史を楽しめる場所は、東京でもなかなかないぞ!