やあやあ、久しぶりだね。今日はちょっと懐かしい話をしようと思ってさ。

「ぴあ」って聞いて、何を思い浮かべる?チケット?あの独特のフォント?それとも若い子には「よくわからん」って感じかな。まあ聞いてくれよ、これがなかなか面白い歴史を持ってるんだよ。

「ぴあ」誕生の話——1972年の東京で

「ぴあ」が産声を上げたのは1972年(昭和47年)のことだ。創業者の矢内廣(やない・ひろし)が、当時まだ慶應義塾大学の学生だったときに立ち上げた情報誌がルーツなんだよ。

最初はB5判わずか32ページ、1冊100円の小冊子だった。「東京の映画・コンサート・演劇の情報をひとまとめにする」というシンプルな発想が、これが当時としては革命的でね。今みたいにスマホもネットもない時代、イベント情報を集めるのがどれだけ大変だったか、想像してみてよ。

最盛期の1990年代には発行部数が60万部超に達して、エンタメ情報誌の王様として君臨していた。「週末何する?」って話になったら、まずぴあを開く——それが当時の若者のルーティンだったわけさ。

雑誌の終焉と会社の進化

長く続いたあの冊子も、時代の波には勝てなかった。2011年7月21日、雑誌「ぴあ」は通巻1822号をもって休刊。39年の歴史に幕を下ろしたんだ。

でもね、会社そのものは終わらなかった。ぴあ株式会社として東京証券取引所プライム市場に上場を維持しながら、チケット販売・エンタメ情報プラットフォームとしてビジネスを継続している。今やオンラインチケット販売サービス「Pコード」は業界標準のひとつで、コンサートや演劇、スポーツイベントまで年間数百万枚規模のチケットを扱っているんだよ。

最近もイ・ジュンギさんの日本ファンミーティングみたいな大型Kエンタイベントのチケット販売でも活躍してる。韓流ブームが盛り上がる中、ぴあのチケットインフラはしっかり時代に乗っかってるってわけさ。

おじさんの豆知識コーナー:ぴあフィルムフェスティバルを知ってるかい?

ぴあといえばチケットだと思ってるかもしれないけど、実は映画界への貢献も見逃せないんだよ。

1977年に始まった「ぴあフィルムフェスティバル(PFF)」は、日本で最も歴史ある自主映画のコンペティションのひとつだ。プロ・アマ問わず誰でも応募できるこのフェスから、後に名監督と呼ばれる人たちが羽ばたいていった。

例えば、「シン・ゴジラ」「エヴァンゲリオン」の庵野秀明監督は、1984年にPFFで「DAICON FILM版 帰ってきたウルトラマン」が上映されて注目を集めた人物のひとりとされているんだ。他にも「愛のコリーダ」で知られる大島渚監督の作品が特集上映されるなど、日本映画史と深く結びついたフェスティバルとして現在も続いている。

PFFは設立から40年以上が経過した今も毎年開催されており、映画界への人材供給という意味で、ぴあが果たしてきた文化的役割は計り知れないと思うよ。

「ぴあ」という名前の由来、おじさん的考察

ちょっと聞いてくれよ、「ぴあ」って名前の由来が面白くてさ。

英語の「peer(ピア)」——「同等の仲間」「同士」という意味からきているとされている。つまり「仲間と一緒に楽しもう」「読者と同じ目線で情報を届ける」という思いが込められてるんだよ。偉そうなメディアじゃなく、友達みたいな存在でありたいってこと。

50年以上前の創業者の思想が、今もブランド名に宿ってるというわけさ。名は体を表す、とはよく言ったもんだよね。

チケット文化を作った功績

ぴあが日本のエンタメ産業にもたらしたものは、情報誌だけじゃない。Pコードという独自の番号体系を作ったことで、「どこのコンビニでも同じチケットを買える」という仕組みを整えたんだ。

1990年代に全国のコンビニエンスストアとの提携を進め、ファミリーマート・サークルKサンクス(現在のファミマ)などで端末からチケットを購入できる体制を構築した。当時の感覚でいうと、これは相当な革新だったよ。「チケットを買うためだけに都心のプレイガイドまで行く」という手間が消えたわけだからね。

現在のライバルはローソンチケット(ローチケ)やe+(イープラス)で、三社が競い合いながら日本のチケット販売市場を形成している。市場規模は年間で数千億円に及ぶとも言われているんだよ。

まとめ——時代を生き抜いた理由

おじさんに言わせれば、ぴあの凄さは「変わり続けたこと」じゃなくて、「本質を変えずに形だけを変えてきたこと」だと思うんだよな。

「人々の余暇を豊かにする情報を届ける」——この一点は、1972年の小冊子の頃から今のデジタルプラットフォームまで、まったくブレていない。

ぴあを知らない若い人も、実はぴあのインフラを使ってチケットを買ってることは少なくないんだよ。それがまたおじさん的には「うんちく語りたい!」って気分にさせてくれるわけだ。

次にコンサートや映画のチケットを買うとき、ちょっとだけぴあの半世紀を思い出してみてくれよ。そしたら、あの「Pコード」の意味も違って見えてくるはずさ。

じゃあ、またね!