やあやあ、久しぶりに会社の話をしようじゃないか。
今日のテーマは「いすゞ自動車」だよ。「トラックの会社でしょ?」って思ってる君、それは正解なんだけど、それだけじゃないんだよ。おじさんに言わせれば、いすゞってのは日本の産業史の縮図みたいな会社なんだ。最近ニュースでも名前をよく見るだろう? 2026年4月に社長が交代して、業界の注目を集めているんだよ。まあ、ちょっと聞いてくれよ。
いすゞ自動車、ついに社長が交代
2026年4月1日付で、いすゞ自動車の社長が交代したんだ。新社長に就任したのは山口真宏氏。前社長の南真介氏から引き継ぐ形で、なんと3年ぶりの社長交代なんだよ。
山口新社長、就任にあたって「ベストではなくベター」という印象的な言葉を残している。完璧主義より現実的な判断を優先するという姿勢、おじさんは結構好きだよ、そういう謙虚さ。
今なぜこのタイミングで交代なのかといえば、会社が大きな課題を抱えているからさ。まず一つ目はアメリカの関税問題。トランプ政権の復活によって自動車・部品への関税が強化される動きがあって、輸出に依存する日系メーカーには頭の痛い話なんだ。二つ目がタイ市場の低迷。いすゞといえばタイで非常に強いブランドなんだが、そのタイの新車販売が近年かなり落ちている。2023年のタイの自動車販売台数は約84万台だったのが、2024年には約57万台にまで落ち込んだという話もあるくらいだ。
さらに、業界再編の波も来ている。日野自動車と三菱ふそうトラック・バスの統合という大きな動きが控えていて、ライバル環境が激変しつつあるんだよ。そんな嵐の中で、いすゞは「最高益を狙える」と東洋経済も報じているんだから、なかなかしたたかだろう?
「いすゞ」という名前、どこから来たか知ってるか?
ここからがおじさんの本領発揮だよ。
いすゞという名前、なんとなく響きがいいと思わないか? これ、実は三重県にある「五十鈴川(いすずがわ)」から取られているんだよ。五十鈴川といえば、日本最高の格式を誇る伊勢神宮(正式名称:神宮)の傍らを流れる川として有名だ。神聖な川の名前を社名に冠するとは、なかなか縁起担ぎが上手いじゃないか。
いすゞ自動車の歴史を遡ると、1916年に東京石川島造船所(現・IHI)と東京瓦斯電気工業がそれぞれトラックの製造を始めたことがルーツになっている。その後いくつかの会社が合併・統合を経て、1949年に「いすゞ自動車株式会社」として現在の形になった。つまり今年2026年でいえば、源流から数えると110年を超える歴史を持つ老舗メーカーなんだ。
タイでのいすゞの存在感はちょっと異常レベルだ
もう一つ、おじさんが強調したいのはタイ市場での強さだよ。
いすゞのピックアップトラック「D-MAX」は、タイ市場でピックアップトラック部門の販売台数トップクラスを長年キープしてきた車だ。タイはピックアップトラックの普及率が世界でもトップレベルの国で、農業・運輸・建設業などに欠かせない実用車として社会に根付いている。タイ人にとって「いすゞ」はトヨタやホンダと並ぶ、もしくはそれ以上に身近なブランドなんだよ。
いすゞはタイ国内に1966年から生産拠点を構え、現地生産・現地雇用を積極的に進めてきた。その積み重ねがブランドへの信頼につながっている。だからこそ、今のタイ市場の低迷がいすゞにとって痛手なんだよ。中国系EVメーカーがタイに一気に攻め込んできて、燃費のいい日系ディーゼルトラックの牙城が揺さぶられているという構図なんだ。
エルフを知らずして、日本の物流を語るなかれ
国内に目を向けると、いすゞといえば「エルフ(ELF)」だよ。1959年の初代発売以来、小型トラックの代名詞として日本の物流を支え続けてきた。コンビニの配送車、引越し業者のトラック、建設現場の資材運搬……街で見かける小型トラックの多くがエルフだと思って間違いない。累計販売台数は国内だけでも200万台を超えているという息の長い商品だよ。
現在はEVエルフも市場投入されており、脱炭素の流れにも乗り始めている。商用車のEV化という新たな挑戦に、いすゞも本腰を入れているということさ。
まとめ:嵐の中でも前を向くいすゞの行方
さて、今日はいすゞ自動車について、創業の歴史から新社長の話、タイ市場の課題まで幅広く話してきたよ。関税・タイ低迷・業界再編という三重苦を前にしながら、「最高益を狙う」という強気の姿勢——これはなかなか見どころがあると思わないか。
山口新社長の「ベストではなくベター」という言葉、じっくり嚙み締めてほしいな。完璧な解はないけど、一つ一つ現実的な手を打っていく。おじさんはそういう会社、嫌いじゃないよ。
次にエルフが街を走っているのを見かけたら、「ああ、110年の歴史を持つメーカーの車だな」って少し違って見えてくるんじゃないかい? それがうんちくの醍醐味というやつさ。じゃあまた次回も楽しみにしておいてくれよ!
おじさんの豆知識コーナー:いすゞは昔、乗用車も作っていた!
まあ、これは知らない人も多いんだが、いすゞは2002年まで乗用車も製造していたんだよ。「117クーペ」「ピアッツァ」「ジェミニ」「ビッグホーン」など、今でもファンが多い名車を世に送り出してきた。特に1968年に発売した「117クーペ」は、イタリアのカロッツェリア・ギア社がデザインを手がけた美しいフォルムで有名でね、今でも旧車ファンから絶大な支持を受けている。
2002年に乗用車からの撤退を決めたのは、ゼネラルモーターズ(GM)との資本関係の変化や経営不振が背景にあったんだ。でも逆にトラック・商用車に特化したことで、今日の強みを築いたとも言える。「選択と集中」の好例だよ。