やあやあ、久しぶりだね。今日はちょっと株の話をしようじゃないか。
いや、「おじさん、また難しい話?」なんて思わないでくれよ。これはね、日本の技術力の話でもあるんだ。キオクシア、聞いたことあるかい? 2024年12月に東京証券取引所プライム市場に上場したばかりのメモリー半導体メーカーなんだが、2026年4月14日、ついに株価が初めて3万円台を突破して、連日で上場来高値を更新したんだよ。これは大事件だぞ!
キオクシアって、そもそも何者なのさ?
まあ、聞いてくれよ。キオクシアってのはね、あの東芝のメモリー事業が独立してできた会社なんだ。正式名称は「キオクシア株式会社」、本社は東京都港区。2019年10月に旧「東芝メモリ」から社名変更して誕生した。
社名の由来がまたおもしろくてさ。「記憶」(キオク)と、ギリシャ語で「価値」を意味するアクシア(axia)を組み合わせた造語なんだよ。記憶に価値を、ってことだね。詩的じゃないか。
ビジネスの話をすると、キオクシアはNAND型フラッシュメモリーの世界シェア第2位を誇るメーカーだ。第1位は韓国のサムスン電子。スマートフォンのストレージ、SSD、データセンター向けメモリーといった製品を世界中に供給している。製造拠点は岩手県北上市と三重県四日市市。日本の地方都市が世界のデジタルインフラを支えてるんだから、大したもんだろう?
なぜ今、株価が急騰しているのか
2026年4月14日、東京市場が開くと半導体関連株が軒並み買い気配(カイ気配)でスタートした。これにはれっきとした理由があるんだ。
注目すべきはアメリカの動きだよ。フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が9日連続で上昇し、最高値を更新し続けているという状況が生まれた。SOX指数ってのは、インテルやエヌビディア、マイクロン・テクノロジーといった米国主要半導体企業30社の株価を基に算出される指数でね、半導体業界全体の体温計みたいなもんだ。
さらに直接的な引き金になったのが、サンディスク(WD旗下のフラッシュメモリーブランド)の株価が約12%上昇したことだ。サンディスクはキオクシアのビジネスパートナーで、四日市の工場を合弁会社(キオクシアとウエスタンデジタルが折半出資)で運営している間柄。片方が上がれば、もう片方も上がる——それが市場の連想買いってやつさ。
SOX指数9連騰の意味するもの
ちょっと聞いてくれよ、この「9連騰」という数字の重さを。日本の相撲で9連勝したら優勝争い確実だろう? 株の世界でも9日連続で上がり続けるってのは並大抵じゃない。AI(人工知能)ブームが生み出した半導体需要の爆発的拡大が背景にあるんだ。
ChatGPTを始めとする大規模言語モデルを動かすデータセンターには、膨大な量のメモリーが必要になる。エヌビディアのGPU1枚に搭載されるHBM(広帯域メモリー)だけじゃなく、ストレージ用のNANDフラッシュメモリーの需要も急拡大しているんだよ。キオクシアにとって、これは追い風どころか台風並みの強風だ。
上場からわずか数か月で3万円台——その軌跡
キオクシアが東証プライム市場に上場したのは2024年12月18日のこと。初値は1株1,455円だった。そこから約1年4か月で3万円台に到達したわけだから、単純計算で約20倍以上の株価上昇になる。
もちろん途中には何度も調整局面があったし、株式分割などの要因もある。でも、それを差し引いても日本の製造業としては異例のスピード感だよ。おじさんが若い頃に投資の勉強をしてたらなあ、なんて思っちまうよ(苦笑)。
競合との戦いと技術革新
キオクシアが単なる「昔の東芝の残滓」ではないことを示す数字がある。2025年度には200層超えの3D NAND技術の量産体制を整えているんだ。3D NANDというのは、メモリーセルを縦方向に積み重ねる技術で、層数が多いほど同じ面積でより多くのデータが保存できる。200層超えというのは、世界最先端クラスの技術力を意味するんだよ。
サムスン電子やマイクロン・テクノロジーとの激しい競争の中で、四日市と北上の工場から最先端チップを生み出し続けているわけだ。日本のモノづくり、捨てたもんじゃないだろう?
まとめ — キオクシアの株価急騰から見える未来
おじさんに言わせれば、今回のキオクシア株価3万円突破は、単なる株式市場の話じゃないんだよ。
AIが世界を変える時代、その土台を作るのはメモリー半導体だ。スマホで写真を撮るたびに、AIに質問するたびに、動画をストリーミングするたびに——世界中のどこかでフラッシュメモリーが動いている。そのメモリーの一端を、日本の会社が担っているということだ。
SOX指数が9日連続で最高値を更新し、サンディスクが12%上昇し、キオクシアが3万円台に到達した——これらは全部つながっている話さ。世界がデジタルに依存すればするほど、メモリーの需要は増える。構造的な成長産業ってやつだよ。
まあ、投資の判断は自分でしてくれよ(おじさんは責任とれないからな)。でも、こういう背景を知ってから株価のニュースを見ると、また違って見えるだろう? それが「うんちく」の醍醐味ってもんだ。
じゃあ、また面白い話が出たら声をかけるよ。それまで元気でな!
おじさんのうんちくコーナー:NAND型フラッシュメモリーの歴史
NAND型フラッシュメモリーを世界で初めて発明したのは、東芝の研究者・舛岡富士雄(ますおか ふじお)さんだ。1980年代初頭に開発されて、1987年に発表された。つまりキオクシアは「自分たちが発明した技術」で飯を食っているわけだよ。
ところが、舛岡さんは発明に対する報奨金が少なかったとして、2004年に東芝を相手取り訴訟を起こした。最終的に約8700万円の和解金を受け取ったと言われているが、のちに世界市場で数十兆円規模の産業を生み出した発明としては、報われたとは言いがたいという声も多い。発明者の苦労と、企業の利益の話——なんとも考えさせられるエピソードじゃないか。
ちなみに、「NAND」というのは論理回路の「NOT AND」の略語だよ。コンピューター工学の基礎中の基礎、論理ゲートの名前がそのままメモリーの名前になってるんだ。