やあやあ、久しぶりだね。今日はおじさんが山口県の小さな街、下松市(くだまつし)について熱く語らせてもらうよ。
「下松市?どこそれ?」なんて思った君、ちょっと待ちなよ。この街、知れば知るほど奥が深い、日本の産業を陰で支えてきた隠れた実力都市なんだ。
下松市ってどんなところ?
山口県の東部、周南地域に位置する下松市は、人口約5万5000人(2025年現在)、面積約89.95平方キロメートルのコンパクトな工業都市だよ。
1939年(昭和14年)に市制を施行し、86年以上の歴史を持つ。北には徳山湾に面した笠戸島(かさどじま)が橋でつながっていて、豊かな自然も自慢なんだ。
でもね、この街が全国区で語られるとき、必ず出てくるのが日立製作所笠戸事業所の存在だよ。
新幹線・鉄道車両の一大製造拠点
おじさんに言わせれば、下松市の話をするなら鉄道抜きには語れない。
日立製作所笠戸事業所は1920年(大正9年)に創業し、100年以上にわたって鉄道車両を作り続けてきた日本屈指の車両メーカーなんだ。
ここで生産されてきた車両の数がすごい。東海道・山陽新幹線のN700系、N700S系はもちろん、JR各社の特急・近郊型車両も多数ここで生まれた。従業員数は約3,000人規模で、下松市の経済を根幹から支えているんだよ。
イギリス行きの新幹線もここから!
まあ、聞いてくれよ、これがまたおもしろい話でね。
日立製作所は2012年にイギリス政府から大規模な鉄道車両受注を獲得し、「クラス395」「クラス800」「クラス801」などの高速列車を笠戸事業所で製造してイギリスに輸出したんだ。
イギリス国内では「ジャベリン」の愛称で知られるクラス395は、2009年のロンドン・セントパンクラス〜フォークストン間の高速路線で運行開始。その後も追加発注が相次ぎ、累計で600両以上をイギリスへ輸出している。
山口県の小さな港湾都市から、ヨーロッパに新幹線技術が渡っていったわけだよ。ロマンがあるだろう?
笠戸島のタイが絶品なんだよ
工業だけじゃないよ、下松市の自慢は。
市内から橋で渡れる笠戸島は、周囲約20キロメートルの島で、「笠戸ひらめ」と「笠戸鯛(かさどたい)」が有名なんだ。
笠戸湾の豊かな海で育った天然のマダイ・ヒラメは、肉質が締まっていて甘みが強いと評判で、近年は全国の高級料亭にも出荷されているよ。島内には国民宿舎大城(くにみんしゅくしゃおおしろ)があり、海の幸を目当てに年間を通して観光客が訪れる。
おじさんも一度食べたことがあるけど、あの新鮮な鯛の刺身は忘れられないね。
下松市の意外な人口推移
ちょっと数字の話もしてみよう。
下松市の人口は1985年(昭和60年)の約6万人をピークに、長期的には緩やかな減少傾向にある。しかし近年は日立製作所をはじめとする製造業が堅調で、周南地域の他都市と比べると人口減少が比較的緩やかな点が注目されているんだ。
2024年度の市の一般会計予算は約290億円規模で、製造業を中心とした産業集積が市の財政基盤を支えている。
まとめ:小さくても世界とつながる街
どうだい、下松市、少し見え方が変わっただろう?
人口5万5千人の小さな市が、新幹線技術をイギリスに輸出し、世界の鉄道インフラに貢献している。しかも街の名前には「星が降った松」という古代の伝説が宿っていて、地元の海では美味しいタイが育っている。
こういう地方の中小都市の底力みたいなものを知ると、日本ってまだまだ面白いな、っておじさんは思うんだよ。
機会があったらぜひ下松市に足を運んでみてくれよ。笠戸島で食べる新鮮な鯛、日立の工場から旅立つ電車……そういうものを肌で感じると、また違った日本の景色が見えてくるはずだからね。
じゃあ、またうんちく話で盛り上がろうじゃないか!
おじさんの豆知識コーナー:下松という地名の由来、知ってるかい?
「下松」という地名、なんで「くだまつ」と読むか気になったことないかい?
実はこの名前、古代のロマンチックな伝説に由来しているんだよ。
平安時代末期の1182年ごろ(諸説あり)、現在の下松市内にある「星降山降松神社(ほしふりやまおりまつじんじゃ)」の近くの松の木に、夜空から星が降り注いだという伝説が残っている。
その松の木は「星降松(ほしふりのまつ)」と呼ばれ、神聖な場所として崇められた。「星が降った松」のある場所 → 降松(くだりまつ → くだまつ) → 漢字で書くと「下松」になったというわけだ。
工業都市として知られる現代の下松市だけど、その名前の根っこには千年近い歴史と伝説が刻まれているんだね。実際、降松神社は現在も市民に親しまれる神社として毎年多くの参拝者が訪れているよ。