やあやあ、久しぶりだね。今日はちょっと経済の話をしようか。
「ジャネット・イエレン」って名前、最近またニュースで見かけることが多くなっただろう?2025年1月にアメリカの財務長官を退任して、今は表舞台から少し退いた感じだけど、彼女が残した足跡はとにかくデカいんだよ。おじさんに言わせれば、20世紀末から21世紀にかけてのアメリカ経済史を語るうえで、彼女を避けては通れないんだ。
ジャネット・イエレンって何者?
まあ、聞いてくれよ。ジャネット・ルイーズ・イエレンは1946年8月13日、ニューヨーク州ブルックリン生まれの経済学者だ。ブラウン大学で1967年に経済学の学士号を取得、さらにエール大学で1971年に経済学の博士号を取得している。勉強だけじゃなくて、その後もハーバード大学やロンドン・スクール・オブ・エコノミクスで教壇に立つなど、学者としても一流なんだよ。
彼女の経歴でとくに目を引くのが「初めて」という言葉がいくつも並ぶことだ。
- 1997〜1999年: クリントン政権下で大統領経済諮問委員会(CEA)委員長に就任。
- 2004〜2010年: サンフランシスコ連邦準備銀行総裁に就任。
- 2014〜2018年: アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)初の女性議長に就任。
- 2021〜2025年: バイデン政権下でアメリカ史上初の女性財務長官に就任(第78代)。
FRB議長と財務長官の両方を務めた人物は、歴史上イエレンただ一人なんだよ。これ、知らない人多いんじゃないかな?
FRB議長時代の「ハト派」路線とは
イエレンはFRB議長として2014年2月から2018年2月まで4年間務めた。彼女の金融政策スタンスは典型的な「ハト派」——つまり、金融緩和を重視し、雇用の最大化を優先する姿勢として知られている。
リーマン・ショック(2008年)後のアメリカ経済回復期において、失業率を2009年の最高値10.0%から2018年には3.9%まで引き下げることに貢献したのは間違いなく彼女の指揮のもとでの政策が大きかった。2015年12月には約9年ぶりの利上げを決断し、ゼロ金利政策の出口戦略を巧みに舵取りした。
一方でトランプ大統領(当時)はイエレンのことをあまり高く評価せず、2018年の任期満了をもってパウエル氏に議長の座を譲ることになった。
財務長官として挑んだコロナ後の経済
2021年1月、バイデン政権の発足とともにイエレンは財務長官に就任した。上院での承認投票は84対15という圧倒的な賛成多数——共和党からも多くの票を得たのは、彼女の経歴と信頼性の証だろう。
財務長官時代の最大の課題はコロナ禍からの経済回復だった。2021年の「アメリカン・レスキュー・プラン」(総額1兆9000億ドル=約270兆円規模)の実施にも深く関わり、アメリカの失業率を2020年4月のピーク時14.7%から2023年には3.4%まで押し下げることに貢献した。
ただし同時期に進行したインフレは手痛い課題になった。2022年6月には消費者物価指数(CPI)が前年同月比9.1%上昇と、1981年以来41年ぶりの高水準を記録。イエレン自身も「インフレを過小評価していた」と議会で認める場面もあった。これについては批判もあったけど、まあ歴史的なパンデミック後の経済運営だ、完璧を求めるのは酷というものだろう?
2025年退任後のイエレンの発言
トランプ政権発足後の2025年1月、イエレンは財務長官を退任し、後任にはスコット・ベッセントが就いた。
退任後もイエレンは沈黙していない。2025年に入ってトランプ政権が相次いで発動した高関税政策(いわゆる「トランプ関税」)に対して、「インフレを再燃させるリスクがある」「貿易相手国との報復合戦は米国経済にもダメージを与える」と明確に警告を発している。FRBや財務省という公式の立場を離れた今だからこそ言えるストレートな発言が注目を集めているわけだ。
まとめ
ジャネット・イエレンという人物は、単なる「アメリカで初めて〇〇した女性」というラベルで語るには惜しい、本物の経済政策の実務家なんだよ。学者として積み上げた理論の厚みが、FRB議長や財務長官という実践の場で生きた。
経済のニュースって難しそうに見えて、実は「誰が」「どんな哲学で」政策を動かしているかを知ると、ぐっと面白くなるものさ。次にインフレとか金利のニュースが流れたとき、イエレンのことを思い出してみてくれよ。きっと見え方が変わるはずだよ。
じゃあ、また次のうんちくで会おう!
おじさんのうんちくコーナー
知ってたかい? イエレンの夫はノーベル賞経済学者なんだ!
ジャネット・イエレンの夫は、ジョージ・アカロフというカリフォルニア大学バークレー校の経済学者だ。アカロフは2001年にノーベル経済学賞を受賞している。受賞理由は「情報の非対称性の分析」——有名な「レモン市場」の論文(1970年)で知られる理論だよ。中古車市場で売り手と買い手の間に情報格差があると、市場がうまく機能しなくなるって話さ。
つまりイエレン家は「FRB議長&財務長官」と「ノーベル賞経済学者」の夫婦なんだ。経済学界では最強カップルと呼んでいい。息子のロバート・アカロフもウォーリック大学の経済学教授だから、一家全員が経済学者という筋金入りの家族なんだよ。