やあやあ、久しぶりだね。今日はアメリカ発のちょっと笑えて、ちょっと考えさせられる話をしてやろう。
トランプ前大統領……いや、現大統領か、2025年1月に返り咲いたドナルド・トランプ氏がまたやってくれたよ。AI生成画像をSNSに投稿して世界中を騒がせているんだ。
トランプ氏のAI画像騒動、何があったのか?
2026年4月、トランプ氏はX(旧Twitter)に自分の顔を使ったAI生成の画像を投稿した。その画像、なんとイエス・キリストそっくりのビジュアルだったんだ。長い白いローブ、光輪のような演出……誰が見ても「これはキリストだ」という構図でね。
ところがトランプ氏、批判が殺到すると「あれはキリストの画像じゃない、医者として描いたものだと思っていた」と弁明したんだよ。The New York Times や The Guardian がこぞって取り上げたこの発言、「I thought it was me as a doctor(医者として描いた自分だと思っていた)」ってやつだ。
さらに面白いのは、この件でローマ教皇レオ14世から批判を受けたにもかかわらず、トランプ氏は「謝罪しない」と明言したことだ。AP News の報道によれば、彼はその理由も堂々と説明してのけたというんだから、なかなかの度胸だよ。
おじさんが掘り下げる:AI画像と政治の蜜月関係
AIで「神格化」は今に始まったことじゃない
まあ聞いてくれよ。政治家が自分を神や英雄に重ねるイメージ戦略は、何も今のAI時代に始まった話じゃないんだ。
古くは、ナポレオン・ボナパルトが1800年代初頭に画家ジャック=ルイ・ダヴィッドに命じて「アルプス越えのナポレオン」を描かせた。あの白馬に颯爽と跨る有名な絵、実は史実と全然違って、実際にはラバに乗っていたというのが通説だ。英雄イメージは意図的に「製造」されてきたんだよ。
現代ではそれがAIになった。2023年にはAI画像生成ツールのMidjourney(ミッドジャーニー)が米国の選挙関連画像の生成を制限するルールを設けるほど、AIと政治の組み合わせは社会問題化している。
「教皇レオ14世」とは何者か?
ちょっと聞いてくれよ、今回の騒動で名前が出てきた「教皇レオ14世」について知ってるかい?
2025年5月に就任したロバート・フランシス・プレヴォスト枢機卿(米国出身)が、コンクラーベで選出されて「レオ14世」を名乗った。アメリカ出身の教皇は史上初めてで、就任時の年齢は69歳だった。シカゴ生まれで、ペルーの貧困地域で長年宣教活動を行ってきた経歴を持つ。
そのレオ14世がトランプ氏のキリスト風AI画像について懸念を示した、というわけだ。アメリカ人同士の対立、という構図でもあって、なんとも現代的だろう?
「医者だと思った」発言の深読み
おじさんに言わせれば、あの「医者だと思っていた」という発言は、なかなか計算された言い回しだと思うんだよ。
トランプ氏は常々「I make people a lot better(私は多くの人を良くしている)」というフレーズを使う。今回も The Guardian の報道によればその表現を使いながら弁明したという。「人を癒す存在」というイメージをキリストと医者の二重写しで演出した……と見ることもできる。意図的か偶然かは知らないが、話題化した時点で「勝ち」という戦略は、SNS時代の政治コミュニケーションの典型例だ。
SNSで「炎上」を使う政治手法
実は炎上マーケティングを政治に応用する手法は、学術的にも研究されている。ハーバード大学ケネディスクールの2021年の調査では、感情的に刺激的なSNS投稿は通常の投稿比で約6倍のエンゲージメントを生むと報告されている。トランプ氏のSNS運用はその法則に極めて忠実で、2016年の大統領選以来ずっと一貫しているんだ。
まとめ:AI時代の「イメージ」と向き合う
さてどうだい、今日の話は少し複雑だったかな?
AI画像が誰でも簡単に作れる時代、「見た目」の情報は額面通りに受け取れなくなってきている。トランプ氏のキリスト風画像騒動は笑い話に見えて、政治・宗教・テクノロジーが交差する現代の縮図なんだよ。
教皇レオ14世というアメリカ出身の初の教皇と、アメリカ大統領がSNSで張り合う——50年前には誰も想像しなかった光景だろう?
AIが作る「現実」をどう読み解くか、そのリテラシーがこれからますます大事になるさ。おじさんもせっせと勉強中だよ。また面白い話を仕入れたら教えてあげるからね、楽しみにしていてくれよ!
おじさんの豆知識コーナー:AI画像と「ディープフェイク」の歴史
「AI生成画像」って最近の話に聞こえるが、コンピュータで顔を合成する技術自体は1990年代から研究されていたんだよ。
最初に世間を驚かせたのは、1997年のスタンリー・キューブリック監督遺作『A.I.』の製作過程で使われた顔合成技術あたりかな。本格的に「ディープフェイク」という言葉が広まったのは2017年頃で、Reddit上に有名人の顔を差し替えた動画が出回ったのがきっかけだ。
そして2022年、Stable DiffusionやMidjourneyが一般公開されてから爆発的に普及した。Midjourneyのv4リリースは2022年11月で、ちょうどChatGPTの登場とも重なっている。わずか3〜4年でここまで来たわけだ。
アメリカでは2024年の大統領選でも候補者のフェイク音声・画像が問題になり、連邦選挙委員会(FEC)がAI生成政治広告の規制を検討し始めている。日本でも2024年の選挙期間中にAI偽動画が話題になったよね。技術の進化と倫理の議論、どっちが速いか、まさに今も競争中さ。