やあやあ、久しぶりに国際政治の話をしようじゃないか。

最近、「首脳会談」という言葉がニュースをにぎわせているね。米中首脳会談、そしてその直後に行われた中露首脳会談——世界の大国が次々と対話の場を設けているわけだが、おじさんに言わせれば、この舞台裏にはなかなか面白い話が詰まっているんだよ。

話題の米中首脳会談、何が起きたのか

今回のトランプ大統領と習近平国家主席の会談で一番話題になったのが、カメラに映し出された「10秒間の握手」だ。ダイヤモンド・オンラインの報道によれば、この握手の場面だけで習近平がトランプに「飲まれている」と指摘する専門家もいるくらいだよ。「裸の王様」なんて辛辣な言葉まで出てきている。

2017年にトランプが初めて大統領として習近平と会談した時——あの頃は中国側への「破格の厚遇」ぶりが目立っていた。フロリダ州パームビーチにあるトランプの別荘「マー・ア・ラゴ」に招待し、晩餐会まで開いたほどだ。あれから約8年が経過した今回、毎日新聞の取材班が現地で見た光景は「対等な関係への変化」だったという。外交的な空気は確かに変わっているわけだ。

そしてすぐ後には中露首脳会談が開催。プーチン大統領と習近平が向かい合うタイミングが、米中会談の直後というのは偶然じゃない。TVerの報道によれば、欧州ではこの動きに動揺が広がっていて、「脱アメリカ」を模索する声も出てきているというから、世界の地政学は今、大きな転換点にいるといえるんだよ。

首脳会談の豆知識、おじさんが教えてやろう

握手ひとつで外交を読む

首脳会談における「握手」は単なる礼儀じゃないんだ。1962年のキューバ危機でケネディとフルシチョフが激しい神経戦を繰り広げた時代から、首脳同士の身振り・手振りは外交の「言葉なき交渉」として分析されてきた。

トランプ大統領は第1次政権(2017〜2021年)から「握手の主導権」を強く意識していることで知られていてね、相手の手を引き寄せてから放す独特のスタイルは各国首脳を困惑させてきた。日本の安倍晋三元首相との2017年2月の会談では、19秒間にわたって手を握り続けた映像が世界中で報道されたほどだよ。今回の習近平との「10秒握手」がいかに象徴的に語られているか、わかるだろう?

米中首脳会談の歴史は意外と浅い

まあ、聞いてくれよ。米中の首脳が「対等な立場で」テーブルに座るようになったのは、思ったより最近のことなんだよ。

転機となったのは1972年2月21日——リチャード・ニクソン大統領が北京を訪問し、毛沢東主席と歴史的な会談を行った日だ。当時は米中が国交すら結んでいない状態で、ニクソンは事実上「敵国の首都」に足を踏み入れたわけだ。この「ニクソンの中国訪問」は、1979年のジミー・カーター政権下における米中国交正常化への道を開いた重要な一手だった。

それから約50年、現在では年に複数回の首脳レベルの接触が行われるほど関係は複雑化している。米中の貿易総額は2023年時点で約5,800億ドル(日本円にして約85兆円)に達しており、「対立しながらも切り離せない」関係を象徴しているよ。

「サミット」という言葉のうんちく

英語では首脳会談を「summit meeting(サミット会談)」と呼ぶが、この「サミット」は「頂上・山頂」を意味する言葉だ。1955年にスイスのジュネーブで開かれた米英仏ソ4カ国首脳会議を英国の新聞が「summit conference」と報じたのが最初とされていて、以降この表現が世界に定着した。

日本では同じ「サミット」でも、G7首脳会議のことを特別に「サミット」と呼ぶ習慣があるね。G7サミットは1975年にフランスのランブイエ城で始まり、日本は翌1976年のプエルトリコ・サンフアン会議から参加している。もう50年以上の歴史があるわけだ。

おじさんのうんちくコーナー:米中関係の「危機温度計」

米中関係の緊張度を測る「体温計」といえば台湾海峡だよ。歴史的に見ると3度の大きな危機があった——1954〜55年の第1次台湾海峡危機1958年の第2次、そして1996年3月の第3次台湾海峡危機だ。

特に1996年3月は劇的でね。台湾総統選挙の直前に中国が台湾周辺でミサイル演習を実施し、アメリカがこれに対抗して空母ニミッツインディペンデンスの2隻を台湾近海に派遣したことで、世界が核戦争の一歩手前かと息をのんだ。結局衝突には至らなかったが、この「危機の歴史」があるからこそ、米中首脳が顔を合わせるたびに世界が注目するわけだよ。

握手の長さ1秒にも、世界中の外交官が意味を読み取ろうとしているんだ。

欧州はなぜ動揺しているのか

米中会談の直後に中露首脳会談が設定されたことで、欧州諸国が「脱アメリカ」の可能性を模索し始めているという報道が流れているね。

これはいわゆる「トランプ流」——二国間の取引交渉を好み、NATO(北大西洋条約機構)のような多国間の同盟より個別の合意を重視するスタイルが引き起こしている構図だ。NATO加盟国である欧州からすれば、アメリカが中国・ロシアと個別に話を進めることへの不安は当然あるよ。

フランスのマクロン大統領は2023年4月に訪中した際、「欧州はアメリカと中国の争いに巻き込まれるべきでない」と発言して物議を醸したが、その流れが現在さらに加速している印象だ。欧州各国が自前の防衛力強化に動き始めているのも、こうした地政学的な変化と無縁ではないんだよ。

まとめ:首脳会談を「観戦」するコツ

ちょっと聞いてくれよ。首脳会談というのはスポーツの試合みたいなものでさ、表に出てくる「スコア」——共同声明の文言とか握手の様子——だけ見てても半分しかわからない。

どの議題が何時間議論されたか、どの側のスタッフが事前準備のために何度往復したか、会談後の双方の報道ぶりの「温度差」——こういう細かいところに本当の外交の結果が滲み出てくるんだよ。

習近平とトランプ、プーチンとトランプ——それぞれの「テーブルの上」と「テーブルの下」を想像しながらニュースを見ると、国際政治がずっと面白くなるよ。おじさんはそう思うんだけど、どうだろうね?