やあやあ、久しぶりだね。今日はちょっと渋いところを攻めてみようと思ってさ、「アイルランド」について話そうじゃないか。

「えっ、アイルランド?」って思った君、まあ聞いてくれよ。このちっちゃな島国が今、世界中でじわじわと注目を集めてるんだよ。人口はたった約520万人なのに、やることがいちいちスケールでかいんだ。

アイルランドってどんな国?

まず基本から押さえておこうか。アイルランドは北西ヨーロッパに浮かぶ島国で、面積は約7万平方キロメートル。日本の北海道よりやや小さいくらいだよ。首都はダブリン。1949年に英国から完全独立した比較的若い共和国で、EUにも加盟している。

で、この国が世界的に有名なのはいくつか理由があってさ。グーグル、アップル、メタ、マイクロソフト……そう、名だたるアメリカのIT大手が欧州本社をこぞってダブリンに置いてるんだ。法人税率が12.5%と低いことも一因だけど、優秀な英語話者が多いってのも大きい。2024年のGDP成長率は主要欧州国の中でもトップクラスで、「ケルトの虎」なんて呼ばれていた1990年代の高度成長期を経て、今や欧州屈指の経済大国に変貌を遂げたんだよ。

「スマホ禁止の町」で起きた本当のこと

ちょっと前に面白いニュースがあったんだよ。アイルランドの西部にある小さな町、ゴールウェイ近郊のグリーンスタウンという村でさ、2023年から住民たちが「子供に12歳までスマートフォンを持たせない」という取り決めを自主的に始めたんだ。

これがね、強制じゃないのがポイントでさ。学校でも行政でもなく、親たちが自発的に「うちの子も持たせない」って連帯したんだよ。結果、子供たちはどうなったか。外で遊ぶ時間が増えて、学校での集中力が上がって、何より「退屈する時間」が生まれた。退屈って実は子供の創造性を育む大事な要素なんだってさ。

この取り組みはアイルランド国内でどんどん広がって、今では数百の学校や地域コミュニティが同様の取り組みを採用しているんだ。スマホ大国の時代に逆行するように見えて、実は子供の発達という観点から見ると先進的な選択だよね。

おじさんの豆知識コーナー:アイルランドのディアスポラ、知ってるかい?

「ディアスポラ」ってわかるかい? 祖国を離れて世界中に散らばった民族集団のことだよ。アイルランドの場合、これがとんでもない規模なんだ。

アイルランドの現人口は約520万人だけど、世界中に「アイルランド系」を自認する人々はなんと7600万人いるとされているんだよ。約15倍だよ? その背景には19世紀の「ジャガイモ飢饉」がある。1845年から1852年にかけて起きたこの大飢饉では、約100万人が餓死し、約100万人以上がアメリカやカナダ、オーストラリアへ移民した。これがアイルランド系ディアスポラの原点なんだ。

アメリカだけでも約3300万人がアイルランド系を自認していて、歴代大統領ではジョン・F・ケネディ(第35代)、バラク・オバマ(母方の先祖がアイルランド系)、そして現在のジョー・バイデン(2021年〜2025年在任)も熱烈なアイルランド系アメリカ人として知られていたんだよ。

最近のForbes JAPANの報道によると、アイルランド政府はこの7600万人のネットワークを「経済資産」として戦略的に活用し始めているんだ。「Global Irish Network」という組織を通じて、世界各地のアイルランド系ビジネスパーソンと国内企業をつなぐ取り組みを展開中。これ、人口520万人の小国が世界と戦う知恵だよね。

小泉八雲とアイルランドのつながり

さて、これはおじさんが特に好きな話でさ。日本の怪談文学の大家・小泉八雲(ラフカディオ・ハーン、1850〜1904年)を知ってるだろう?「怪談」「耳なし芳一」などを世に広めた作家だよ。

この八雲の玄孫にあたる女性が最近、アイルランドに移住したんだ。彼女は八雲の足跡を辿る旅の途中でアイルランド人男性と出会い、結婚してアイルランドへ渡った。これがまたロマンチックな話でさ。

実は八雲はギリシャ生まれのアイルランド育ちなんだよ。父はアイルランド人軍医のチャールズ・ハーン、母はギリシャ人女性。彼はアイルランドのダブリン近郊で少年時代を過ごしてから、アメリカ、西インド諸島を経て最終的に1890年に来日し、島根県松江市に落ち着いた。つまり八雲の「原点」はアイルランドにあるんだよ。

その玄孫がアイルランドへ戻ったというのは、なんとも不思議な縁だよね。彼女が語るには、「日本とアイルランドの決定的な違い」は「人と人との距離感」なんだそうだ。アイルランドでは初対面でも「Hi, how are you?」と自然に会話が始まるコミュニティの開かれた雰囲気があるって。

アイルランドが世界に誇るもの

せっかくだから、もう少しうんちくを追加しておこうか。

文学の国として、アイルランドはノーベル文学賞受賞者を4人輩出している。ウィリアム・バトラー・イェーツ(1923年受賞)、ジョージ・バーナード・ショー(1925年受賞)、サミュエル・ベケット(1969年受賞)、シェイマス・ヒーニー(1995年受賞)だよ。人口比で考えたら世界最高水準の「文学密度」を誇る国と言えるんじゃないかな。

音楽も忘れちゃいけない。U2、ザ・コアーズ、シネイド・オコナー……世界的ミュージシャンが次々と生まれている。ギネスビールの本場でもあって、ダブリンのギネス・ストアハウスは年間180万人以上が訪れる観光名所だよ。

まとめ

どうだい、アイルランドのこと、少し好きになってきただろう?

スマホから子供を守ろうとするコミュニティの力、7600万人のディアスポラを活かす経済戦略、そして小泉八雲という日本との不思議な縁。小さな島国が世界に与えている影響って、人口の何十倍もの大きさがあるんだよね。

おじさんに言わせれば、「国の大きさと影響力は比例しない」ってことを一番よく教えてくれる国が、このアイルランドなんだよ。

次にギネスを飲む機会があったら、ちょっとこのこと思い出してみてくれよ。それじゃあまたね!