やあやあ、久しぶりだね。今日はおじさん、ちょっと胸が熱くなる話をしようと思ってさ。
『えんとつ町のプペル』の新作映画がいよいよ動き出してるんだよ。最新のデザイン画や設定画が一挙公開されてね、手描きとCGが融合した緻密な世界観がまた戻ってきた。あの独特の「薄暗いのに美しい」映像美、覚えてるかい?
そもそも『えんとつ町のプペル』ってどんな作品なんだ?
まあ、聞いてくれよ。これはお笑い芸人・西野亮廣が2016年10月に発表した絵本が原作なんだ。発売直後から話題になって、累計発行部数は2022年時点で100万部を突破している。しかも西野は2017年に絵本の全ページをネット上で無料公開するという前代未聞の手法をとった。「無料公開したら売れなくなる」と言われたのに、逆に売上が伸びたという、出版業界を驚かせた事件でもあったんだよ。
そして2020年12月25日にクリスマス公開された劇場アニメ版は、最終的に興行収入約37億円を記録。2020年の日本映画興行ランキングで上位に食い込んだんだから、大したもんだろう?
新作『約束の時計台』で描かれること
今回の新作タイトルは『映画 えんとつ町のプペル 約束の時計台』。前作からさらに深掘りされた物語で、時計台にまつわる切ない愛の物語が描かれるらしい。映画.comのレビューでも「心がきれいになれる映画」という声が上がっていて、前作同様に感情を揺さぶる作品になりそうだよ。
そして特に注目なのが、女優・小芝風花が劇中でHYの名曲「366日」を披露するというニュース。2004年にリリースされた「366日」は、オリコンシングルチャートで最高3位を記録し、今もカラオケランキング上位の常連という超ロングセラー曲だ。あの切ない歌詞が、えんとつ町の物語とどう絡むのか、想像するだけで泣けてくるよ。
手描きとCGの融合、その技術的なすごさ
ちょっと聞いてくれよ、今回公開されたデザイン画・設定画の話をね。
前作の劇場アニメは、制作会社SIGNAL・MDが手がけ、1カット1カットに圧倒的な密度の背景美術が込められていた。えんとつ町の煤けた街並み、ゴミ人間プペルの表情、星空のシーン——あれは手描きの温かみとCGの滑らかさを組み合わせた「ハイブリッドアニメーション」の手法なんだ。
今回の新作でも同様のアプローチが採用されている。特に時計台の描写は、実際の機械構造を参考にした緻密な設定画が用意されているとのこと。アニメの時計台というと、宮崎駿監督の『天空の城ラピュタ』(1986年公開)や『魔女の宅急便』(1989年公開)が有名だけど、えんとつ町の時計台はまた違った「煤と涙と希望」が同居するデザインになっているようだよ。
小芝風花という人選の妙
劇中で「366日」を歌う小芝風花は、1997年12月生まれの現在28歳。2012年に東宝シンデレラオーディションで審査員特別賞を受賞してデビューし、ドラマ・映画・舞台と幅広く活躍している実力派だ。
歌唱シーンを伴う映画といえば、2022年の『ハケンアニメ!』でも評価されたように、彼女の表現力は演技だけにとどまらない。「366日」という楽曲のもつ「1年と1日、うるう年の切なさ」というテーマが、時計台という時間の象徴と掛け合わさるのは、かなり計算された演出だとおじさんは読んでいるよ。
まとめ——おじさんからひとこと
えんとつ町のプペルという作品は、「煙で空が見えない町に生まれ、それでも星を信じる少年の物語」だ。これは2016年の絵本出版から10年近く経った今も変わらないテーマで、むしろ情報過多で「本当のことが見えにくい」現代にこそ刺さる話だとおじさんは思っている。
新作が正式公開されたら、ぜひ劇場で観てみてくれよ。小芝風花の「366日」が流れたとき、隣のおじさんが静かに泣いていたとしても、どうか笑わないでくれよな。
じゃあ、またうんちく話をしようじゃないか。
おじさんのうんちくコーナー:絵本の無料公開戦略の秘密
おじさんに言わせれば、西野亮廣の「無料公開」戦略は、実はマーケティングの教科書に載るべき事例なんだよ。
2017年1月、西野はFacebook上で絵本全ページを無料公開した。普通の感覚なら「タダで読めるなら買わない」と思うよね?ところが実際は逆で、無料公開後に絵本の月間販売部数が約3倍に跳ね上がったんだ。
なぜか。「無料で読んで感動した人が、手元に置きたいと思って購入する」「プレゼントに使いたいから買う」という行動が起きたんだよ。これは経済学でいう「体験消費」の典型例で、デジタル時代の新しいビジネスモデルとして2018年頃からビジネス書でも頻繁に取り上げられるようになった。タダだからこそ価値が伝わって、有料に変換されるという逆説——おじさん、これを知ったとき、世の中変わったなあと思ったもんだよ。