やあやあ、久しぶりだね。今日はちょっと気になるニュースがあってさ、おじさん、朝からずっとそのことを考えてたんだよ。

フェデックスって知ってるだろう?あの紫とオレンジのトラック。荷物を届けてくれるアメリカの物流大手だ。その株価が最近ガクッと落ちた。理由はね、あのアマゾンが「ウチの配送網、他の会社にも使わせますよ」と正式に宣言したからなんだ。

アマゾンが「物流の黒船」として本格上陸

2025年5月、アマゾンはついに自社の配送ネットワーク「Amazon Shipping」を一般の企業向けに全面開放すると発表した。つまり、アマゾンで売っていない荷物でも、アマゾンが届けてあげますよ、ということだ。

これがフェデックスとUPS(ユナイテッド・パーセル・サービス)にとって、まさに「転換点」と呼ばれる出来事だったわけさ。ニュースが流れるや否や、両社の株価は大幅に下落。投資家たちが「やばい、これは本格的な競争になる」と判断した結果だね。

アマゾンはすでに2023年時点でアメリカ国内の自社荷物の約80%を自前で配送するまでに成長していた。配達ドライバーの数は50万人以上とも言われ、もはやフェデックスやUPSと互角以上の規模を持っているんだよ。

フェデックス、その誕生は「C評価の論文」から始まった

まあ、聞いてくれよ。フェデックスの歴史、これが面白いんだ。

創業者はフレデリック・W・スミスという人物で、1971年にテネシー州メンフィスで「フェデラル・エクスプレス」として会社を設立した。当時27歳の若者がね。

ところがこの会社の原点が、スミスがエール大学在学中(1966年頃)に書いたレポートだったという話がある。「全国規模の小口貨物の翌日配達ネットワーク」という、当時としては常識外れのビジネスモデルを論文にしたんだが、指導教授からの評価は「C」だったと伝わっているんだよ。

その「C評価のアイデア」が後に物流業界を変えてしまうんだから、人生ってわからないよねえ。

「ハブ・アンド・スポーク」という革命

フェデックスが持ち込んだ最大の革新は、ハブ・アンド・スポーク方式という配送システムだ。

従来の物流は「A地点からB地点へ直接届ける」という考え方だった。でもフェデックスはこれをひっくり返した。全国の荷物をいったんメンフィスの巨大な仕分けセンター(ハブ)に集め、そこから各地に振り分けるという方法を採用したんだ。

自転車の車輪を思い浮かべてほしい。中心がハブ(メンフィス)で、そこから放射状に伸びる棒がスポーク(各都市)だ。これによって翌日配達が全国規模で実現できるようになった。

メンフィスが選ばれた理由も面白い。アメリカのほぼ中心に位置し、悪天候でも比較的飛行機が飛びやすいという地理的優位性があったからだよ。

おじさんのうんちくコーナー

フェデックスという社名の秘密

「FedEx」という名前、実は2000年になって初めて正式な社名になったんだよ。それまでは「Federal Express」が正式名称だった。

でも面白いことに、従業員や顧客はずっと「フェデックス」と略して呼んでいたんだ。あまりにも「フェデックス」という呼び名が定着しすぎて、会社の方が社名を変えたというわけさ。

それからもう一つ。「フェデックス」という言葉は英語で「即日・迅速に送る」という意味の動詞としても使われるようになった。「FedEx it(フェデックスで送って)」という表現がアメリカ人の日常会話に定着したんだよ。「グーグルで検索する」を「Google it」と言うのと同じ現象だね。自社ブランドが一般動詞になるって、そうそうできることじゃないよ。

アマゾン物流の「怪物的な成長」

アマゾンが物流に本腰を入れ始めたのは2013年頃からだ。最初は「Amazonロジスティクス」として自社配送を開始し、2018年には「デリバリー・サービス・パートナー(DSP)」プログラムで中小配送業者を組み込む形でネットワークを急拡大した。

2023年のデータでは、アメリカ国内の宅配個数ランキングでアマゾンがフェデックスを抜いて業界2位に躍り出たとも報告されている。1位はUPSだが、アマゾンの勢いは止まらない。

そして今回の「物流網の一般開放」は、単なる余剰能力の活用じゃない。フェデックスやUPSの稼ぎ頭である「第三者向け配送サービス」に真正面から攻め込む宣言なんだ。

フェデックスは終わるのか?おじさんの見立て

おじさんに言わせれば、フェデックスがすぐに終わるとは思わないよ。

フェデックスは現在も世界220以上の国と地域にサービスを展開し、1日あたり約1,600万個の荷物を処理している。売上高は年間約900億ドル(約13兆円)規模だ。国際輸送、特に企業間(BtoB)の大型貨物や医薬品・精密機器の輸送は、アマゾンがすぐに真似できる分野じゃない。

でも、アメリカ国内の小口宅配という「おいしいパイ」を取られていくのは確かだろうねえ。フェデックスも2022年にはコスト削減のため大規模なリストラを断行し、2024年には事業を「FedEx」と「FedEx Freight」の2部門に集約する大規模な組織再編を発表している。

変化の波に乗れるかどうか、それが今のフェデックスに問われていることだよ。

まとめ

物流って地味に見えて、実は経済の血管みたいなものなんだよね。荷物が動くところにお金が動く。

1971年にフレデリック・スミスが「C評価の論文」から始めた会社が半世紀以上かけて築いたものを、今アマゾンという巨人が揺さぶっている。これって単なる企業間の競争じゃなくて、「物流の未来」がどう変わるかを示す歴史の転換点かもしれない。

君も次に荷物が届いたとき、「誰がどうやってここまで運んできたんだろう」って、ちょっと考えてみてくれよ。そういう「裏側への想像力」こそが、うんちくの入り口なんだよ。じゃあまたね!