やあやあ、久しぶりだね。今日はちょっと深刻な話をしようと思う。

岩手県でね、とんでもないニュースが飛び込んできたんだよ。2026年4月、岩手県教育委員会に勤める28歳の男性主事が、酒気帯び運転で検挙されて懲戒免職になったというんだ。しかもその飲酒量がすごくてね。「6時間で500mlの缶ビール1本半、テキーラのショット3杯、シャンパンのグラス2杯、焼酎の紅茶割り8杯」——合計15杯以上を飲んでから運転したというんだから、これはさすがに庇いようがない。

懲戒免職。この4文字、なんとなく「クビになった」くらいに思ってる人も多いかもしれないけど、おじさんに言わせれば、これはただのクビじゃない。人生そのものを変えてしまう、超重大な処分なんだよ。

免職って何種類あるの?まずここから整理しよう

「免職」というのは、任命権者が公務員の職を一方的に奪い、その身分を失わせる処分のことだ。民間でいう「解雇」に相当するけど、法律的には別々に規定されている。

免職には大きく分けて3種類あるんだ。

懲戒免職(ちょうかいめんしょく)

これが今回のケース。国家公務員法第82条、地方公務員法第29条に基づく、懲戒処分の中で最も重い処分だ。

公務員への懲戒処分はレベル順に「戒告→減給→停職→懲戒免職」の4段階あって、懲戒免職はそのトップ。やらかした内容が重大すぎて「もう公務員として働く資格がない」と判断された時に下される。

分限免職(ぶんげんめんしょく)

こっちは懲罰じゃなくて、組織運営上の理由で免職するケース。財政悪化による人員整理や、心身の故障で職務に従事できなくなった場合などが該当する。退職手当は通常通り支給されるのが原則だ。

諭旨免職(ゆしめんしょく)

「自分で辞めるよう促す」というやつで、実態は退職勧奨に近い。今はほとんど使われなくなっていて、現在の報道では「停職○ヶ月の処分を受け、同日付で依願退職」という表現に変わっているよ。

懲戒免職になると、その後どうなるの?

ここからが本番だ。懲戒免職は「クビ」というより「人生設計の大幅修正」を迫られる処分なんだよ。具体的に見ていこう。

退職金はゼロ

懲戒免職になると、通常は退職手当が一切支給されない。20年、30年と働いてきた積み重ねが、一瞬で消えてしまうわけだ。

公務員に戻れない(2年間)

懲戒免職を受けた日から2年間、国家・地方公務員のいずれにも就職することができない。これは国家公務員法・地方公務員法の「欠格事項」に明記されている。

年金も減額される

公務員独自の「職域年金相当部分」の2分の1が、60ヶ月間(5年間!)支給停止になる。老後の生活設計にも長期間にわたって影響が出るんだ。

雇用保険がない

これが民間との大きな違いで、公務員は雇用保険に加入していない。だから懲戒免職後は失業給付も受けられず、再就職しない限り収入が完全にゼロになってしまう。

おじさんのうんちく:「馘首(かくしゅ)」という言葉を知ってるかい?

「免職」や「クビ」の語源、ちょっと面白いんだよ。「馘首」という言葉は「首を切る」の意味で、ほとんどの動物が頭部を切断されると死亡することに例えた表現なんだ。つまり「組織から切り離されることは、その人の(社会的な)死を意味する」というかなりシビアな比喩が語源なわけだ。

さらに「クビ」という俗語が広まったのも、この「首を切る」というイメージから来ている。現代でも「あいつ首になったらしい」という表現を普通に使うけど、語源をたどれば相当に物騒な話なんだよ。言葉ひとつにも歴史があるもんだね。

飲酒運転はなぜ懲戒免職になるのか

今回の岩手の事件に戻ろう。飲酒運転って、なんで懲戒免職という最重処分になるのか、疑問に思う人もいるかもしれない。

人事院が定めた「懲戒処分の指針」には、「飲酒運転・交通事故・交通法規違反関係」が懲戒免職の対象行為として明示されている。公務員は「全体の奉仕者」として、特に高い倫理基準が求められているんだ。

懲戒免職の判断では、こういった要素が重く見られる。

  • 行為の動機や悪質性(今回は15杯超という明らかな過剰飲酒)
  • 結果の重大性(酒気帯び運転による摘発)
  • 公務内外への影響の大きさ(岩手県教育委員会という公的機関の信用失墜)

28歳という若さで公務員としてのキャリアが終わるだけでなく、退職金なし・年金減額・2年間の公務員就職禁止という三重苦を背負うことになったわけだ。

おじさんからひとこと

まあ聞いてくれよ、おじさんは別に説教したいわけじゃないんだけどさ。

懲戒免職って、一度下されたら取り消すのがものすごく難しい。不服があれば人事院や人事委員会に「審査請求」することはできるけど、飲酒運転という明白な事実がある場合はほぼ覆らないんだよね。

今回の岩手の28歳の職員さんにしても、テキーラ・シャンパン・焼酎を合計15杯以上飲んで運転したという事実は動かしようがない。6時間かけて飲んだとはいえ、そのまま車に乗ることを選んだのは本人の判断だ。

「免職」という言葉、ニュースで見るたびに「また不祥事か」と流してしまいがちだけど、その背後にある法的な重みや当事者のその後を知ると、ちょっと違った見え方がしてくるだろう?

公務員を目指してる人も、すでに公務員の人も——自分の身分がどんな規律の上に成り立っているか、たまには改めて考えてみてほしいね。おじさんからのお願いだよ。