やあやあ、おじさんだよ。今日はちょっと聞いてくれよ、「エスワティニ」という国の話さ。
「エスワティニ?どこそれ?」って思った君、正直でよろしい。でも2026年4月、このちいさな国が突然ニュースをにぎわせたんだ。台湾の頼清徳総統がエスワティニを訪問しようとしたら、中国の圧力で通過国に飛行許可を取り消されて、外遊そのものを中止せざるを得なくなったんだよ。おじさんに言わせれば、これは単なる外交ニュースじゃない。エスワティニという国の「立ち位置」を知ると、この出来事の意味がぐっと深くなるんだ。
そもそもエスワティニってどんな国?
エスワティニ王国は、アフリカ大陸の南部に位置する内陸国だよ。面積はなんと17,363 km²——これ、九州とほぼ同じくらいの広ささ。四方を南アフリカ共和国とモザンビークに囲まれていて、海には出られない。人口は2020年時点で約116万人、世界156位のこぢんまりとした国だ。
首都はムババーネ(行政)とロバンバ(立法・王宮)の2か所があるのが珍しい。政治体制は絶対君主制で、現在の国王はムスワティ3世。議会制民主主義じゃなく、国王が実権を握っている数少ない国のひとつだよ。
そして忘れてはいけないのが、エスワティニが台湾(中華民国)と正式な外交関係を持つ、世界でも数少ない国のひとつだということ。2026年現在、台湾と国交を持つ国は世界に12か国程度しか残っていない。エスワティニはアフリカ大陸で唯一の台湾承認国なんだよ。
「スワジランド」から「エスワティニ」へ——名前の革命
まあ、聞いてくれよ。この国、2018年まで「スワジランド」って名前だったのを知ってるかい?
1968年9月6日にイギリスから独立した際、英語名「スワジランド(Swaziland)」を使い続けていた。でも「スワジ」は現地語、「ランド」は英語——この混在が一部の国民には不満だったんだ。
そして2018年4月19日、独立50周年の記念式典でムスワティ3世国王がマンジニという都市で演説し、こう宣言した。「私はこの国の名前を元に戻す」とね。新しい国名「エスワティニ(eSwatini)」はスワジ語で「スワジ人の場所」という意味。同年5月30日に国際連合でも改名が正式に承認されたよ。
日本では少し遅れて、2019年2月12日の閣議決定を経て法令上も「エスワティニ」へと変更された。
台湾・頼清徳総統の訪問中止事件
話を2026年4月に戻そう。台湾の頼清徳総統は、外遊の一環としてエスワティニを訪問する予定を組んでいた。ところが出発直前、通過国のひとつが飛行許可を取り消すという事態が発生した。台湾側は「中国の圧力による妨害だ」と非難し、結果として総統は外遊そのものを中止せざるを得なくなったんだ。
これがなぜ重大ニュースになるかというと——エスワティニは台湾にとって「アフリカ唯一の外交パートナー」だからさ。国交がある国がひとつ減るたびに、台湾の国際的な立場はじりじりと狭まっていく。そのエスワティニへの訪問さえ阻もうとした、というのが今回の騒動の核心なんだよ。
エスワティニの経済と日本との関係
経済規模について言えば、2019年のGDP(購買力平価ベース)は約103億1700万ドルで世界149位。1人あたりGDPは約9,252ドルで、アフリカの中では中位に位置している。通貨はリランゲニ(SZL)で、南アフリカのランドとほぼ同等の価値に固定されているよ。
日本との関係も一応あって、2025年8月21日には日・エスワティニ首脳会談が行われている。外務省のページにもちゃんと記録が残っているくらいだから、小さいながらも無視できない存在なんだよ。
まとめ——小さい国だけど、存在感は大きい
どうだい、エスワティニのことが少しわかってきたかな。
- 面積17,363 km²、人口116万人のアフリカ南部の内陸国
- 2018年に50年ぶりに国名を「スワジランド」から「エスワティニ」に変更
- 絶対君主制でムスワティ3世が統治
- アフリカで唯一、台湾と正式国交を持つ国
- 2026年4月、台湾総統の訪問が中国の圧力で阻まれ、国際的に注目を集めた
おじさんに言わせれば、世界地図を眺めているだけじゃわからない「なぜその国がニュースになるのか」を理解することが、本当の意味での国際感覚ってもんだよ。
エスワティニのような小さな国ひとつひとつに、歴史と事情と人の暮らしがある。それを「知ってる」と「知らない」では、ニュースの見え方がまるで違ってくるだろう?
まあ、今日はここまでにしておこうか。次はどんなうんちくを一緒に楽しもうかな。
おじさんの豆知識コーナー:国名変更の「面白い裏話」
国連の6公用語(英語・フランス語・スペイン語・ロシア語・アラビア語・中国語)のうち、2021年7月時点で中国語だけが旧称「斯威士兰(スワジランドを意味する)」のままで、「エスワティニ」に変更していないんだよ。
その理由が深読みできてね。中国はエスワティニと国交がない(台湾が国交を持っているから)。だから国名変更を積極的に認めるインセンティブが薄いんだ。国名ひとつに外交の複雑な事情が反映されているわけさ。おじさん、こういう話が大好きなんだよ。
ちなみに台湾(中華民国)の漢字表記は「史瓦帝尼」。台湾はちゃんと新しい国名を使っているんだよね。