やあやあ、久しぶりだね。今日はおじさん、ちょっと張り切ってるよ。なぜかって? 東京・銀座に鎮座する歌舞伎の殿堂「歌舞伎座」が、またまた面白い動きを見せてくれてるからさ。
歌舞伎座ギャラリーと松竹大谷図書館が連携した特別展示が始まったんだよ。しかも、戦前の大阪松竹座に関するデジタル化資料まで公開されるというじゃないか。これは歌舞伎ファンならずとも垂涎ものの話題だろう?
歌舞伎座とは何者か、改めて語ろう
歌舞伎座の歴史をちゃんと知ってる人って、意外に少ないんだよ。まあ、聞いてくれよ。
現在の歌舞伎座は、2013年4月に開場した「第五期歌舞伎座」だ。地上29階建ての高層ビル「歌舞伎座タワー」と一体化した構造で、客席数は1階から3階まで合わせて1,808席。舞台の間口は約22.8メートル、奥行きは約29メートルという、堂々たる規模を誇る。
第一期歌舞伎座が開場したのは1889年(明治22年)11月のこと。以来、関東大震災(1923年)や第二次世界大戦での被害を乗り越え、改修・再建を繰り返しながら現在に至る。130年以上にわたって銀座の顔であり続けてきたわけだ。
毎月の興行スケジュールも圧巻
歌舞伎座では基本的に毎月公演が行われている。一公演が25日間前後続くことも多く、昼の部と夜の部を合わせると年間で300日近く幕が上がる計算になる。これは世界的に見ても相当な稼働率だよ。入場料は席種によって異なるが、一等席は2万円前後、幕見席(立見に近い格安席)なら1,000円台から楽しめる間口の広さも魅力のひとつだ。
今回の特別展示が熱い理由
さて、今回の目玉である松竹大谷図書館の歌舞伎座ギャラリー特別展示について話そう。
松竹大谷図書館は、1958年(昭和33年)に設立された、演劇・映画専門の図書館だ。東京・築地の松竹本社ビル内にあり、台本・脚本・プログラム・スチール写真・ポスターなど、映画フィルムを除く資料を約70万点所蔵している。日本の演劇・映画史を語る上で欠かせない一次資料の宝庫だよ。
今回の展示では、戦前の大阪松竹座に関するデジタル化資料も公開される。大阪松竹座は1923年(大正12年)1月に開場した劇場で、現在の建物は1997年にリニューアルされたものだが、戦前の貴重な写真や番組表などが当時の演劇文化を生き生きと伝えてくれる。これをデジタル化して広く公開するというのは、文化財の保存と普及という観点からも非常に意義深いことだよ。
歌舞伎座ギャラリーは歌舞伎座タワーの5階にあり、入場無料で見学できる。歌舞伎の歴史や衣装、舞台装置に関する展示が充実していて、観劇前後に立ち寄るのにもってこいの場所なんだ。
歌舞伎を支える裏方の仕事も奥が深い
ちょっと聞いてくれよ。歌舞伎の面白さって、舞台に立つ役者だけじゃないんだ。
歌舞伎の舞台では「黒衣(くろご)」と呼ばれる黒装束のスタッフが舞台上で堂々と動き回る。観客は「黒衣は見えないもの」という約束事のもとで観劇するわけだが、これは演劇史上でも非常にユニークな演出手法だ。この黒衣の概念は、後に欧米の演劇界にも影響を与え、現代のブラック・シアターや人形劇にも応用されている。
また、歌舞伎の音楽を担う長唄・義太夫・常磐津などの音楽ジャンルも、それぞれ独立した芸として400年以上の歴史を持つ。現在、重要無形文化財に指定されている歌舞伎関連の芸能は実に多岐にわたり、2008年にはユネスコの無形文化遺産にも登録された。
現代歌舞伎の挑戦
歌舞伎は伝統に縛られているだけじゃないよ。近年では「スーパー歌舞伎」シリーズが話題で、2023年には尾上松也主演の「ワンピース」歌舞伎が再演され、チケットが即完売するほどの人気を博した。初演から続演を重ねるこのシリーズは、10〜20代の新規観客層を開拓することに成功していて、将来の歌舞伎ファンを育てる重要な役割を担っているんだ。
まとめ
どうだい、歌舞伎座ひとつとっても、これだけの話があるだろう?
今回の松竹大谷図書館による特別展示は、普段なかなか目にできない戦前の演劇文化を垣間見られる絶好のチャンスだよ。歌舞伎座ギャラリーは入場無料だから、銀座に立ち寄る機会があればぜひ足を運んでみてくれ。
130年以上の歴史を積み重ね、ユネスコ無形文化遺産にも登録された歌舞伎という芸能は、まだまだ知れば知るほど面白い。おじさんも知り尽くしたとは到底言えない、底なし沼のような魅力がある。
さあ、次の休みは銀座の歌舞伎座に足を向けてみないか? 幕見席なら1,000円ちょっとから、その世界の入り口に立てるぞ。おじさんも久しぶりに観に行こうかな、なんて思ってるよ。じゃあ、またな!
おじさんの豆知識コーナー:歌舞伎の「定式幕」の色には意味がある!
おじさんに言わせれば、歌舞伎を観るなら「定式幕」の知識は必須だよ。あの黒・柿(朱色)・萌黄(緑)の三色縞の幕、なんで三色なのか知ってるかい?
実は各劇場によって配色の順番が違うんだ。歌舞伎座の定式幕は「黒・柿・萌黄」の順。一方、国立劇場は「萌黄・柿・黒」、大阪の松竹座は「黒・萌黄・柿」という具合に異なる。この配色は江戸時代に各座元が独自に採用したもので、劇場のアイデンティティそのものと言えるんだよ。
さらに豆知識をひとつ加えると、歌舞伎独特の花道(舞台と客席を結ぶ通路)の長さ。歌舞伎座の花道は全長約16メートルで、「七三(しちさん)」と呼ばれる舞台から7割の位置が役者の見せ場として特に重要とされている。ここで演じる「七三の演技」は、観客との距離が近いぶん役者の技量が如実に出るんだよ。