やあやあ、久しぶりだね。今日はちょっと物騒だけど、世界の行方を左右するかもしれない話をしようじゃないか。

ニュースを見ていたら、ホルムズ海峡に「通行料」を課すかもしれないという話が出てきて、おじさんはコーヒーを噴き出しそうになったよ。これはただのお金の話じゃない。世界経済の大動脈に関わる、とんでもなく重要な話なんだ。

そもそも、ホルムズ海峡って何がそんなにすごいのか

まあ、聞いてくれよ。ホルムズ海峡というのは、ペルシャ湾(アラビア湾)とオマーン湾をつなぐ細長い海峡でね。北側をイランが、南側をオマーンとアラブ首長国連邦(UAE)が接している。

最も狭いところで幅わずか約54キロメートルしかない。東京から横浜まで約30キロだから、その倍くらいの距離だ。でもこの細い海峡を、なんと1日あたり約1,700万〜2,100万バレルの石油が通過している。これは世界の海上石油取引量の約20〜21%に相当する。

サウジアラビア、イラク、イラン、UAE、クウェート、カタール——中東の主要産油国の石油が、ほぼすべてここを通って世界へ出ていくんだ。日本が輸入する石油の約88%もホルムズ海峡を経由している。「世界のガソリンスタンドへの配管」と言っても過言じゃない。

「1バレル1ドル」の通行料、その衝撃

2026年4月、イランが友好国の船舶に対して、護衛付きでホルムズ海峡を通行させる代わりに1バレルあたり1ドルの通行料を課すことを検討しているという報道が出た。

一見「たった1ドル」と思うかもしれないが、1日2,000万バレルが通れば、それだけで1日2,000万ドル(約30億円)の収入になる計算だ。年間にすると約73億ドル(約1兆円超)。これは米国の制裁で締め上げられているイランにとって、非常に魅力的な収入源になる。

一方、世界各国の外相40カ国がこの問題について協議。朝日新聞によれば「ホルムズ海峡封鎖は世界経済を人質にするようなものだ」という強い危機感が示されたという。注目すべきは、この40カ国協議にアメリカが参加しなかったこと。トランプ政権の外交スタンスを反映した動きと見られ、国際的な亀裂も透けて見える。

さらに国連安全保障理事会は、ホルムズ海峡での武力行使を承認する採決を延期した。これは問題の複雑さを如実に示している。

おじさんの豆知識コーナー:ホルムズ海峡「封鎖脅威」の歴史

おじさんに言わせれば、イランがホルムズ海峡を「カード」として使うのは今に始まった話じゃないんだよ。

歴史をひもとくと——

  • 1980〜1988年のイラン・イラク戦争では、両国がタンカーを攻撃し合う「タンカー戦争」が勃発。米海軍が護衛艦隊を派遣する事態になった。
  • 2012年、イランが欧米の核制裁に反発し、「封鎖も辞さない」と宣言。原油価格が急騰した。
  • 2019年には、ホルムズ海峡付近でタンカーへの攻撃が相次ぎ、英国タンカーがイラン革命防衛隊に拿捕される事件も起きた。

つまりこの海峡は、常に地政学的緊張の震源地なんだ。「封鎖したら世界経済がどうなるか」は、石油市場の参加者全員が頭の片隅に置いているリスクシナリオだよ。

ちなみに代替ルートもあるにはある。サウジアラビアには「東西パイプライン」(日量約500万バレルを輸送可能)があるし、UAEも「アブダビ原油パイプライン」を持つ。ただしこれらを総動員しても、ホルムズ海峡の輸送量には到底及ばない。

「タンカー外交」という古くて新しい問題

海峡の「所有権」は誰にあるのか

ここで面白い法律の話をしよう。ホルムズ海峡は国際法上、「国際航行に使用される海峡」として定義されており、国連海洋法条約(UNCLOS)のもとで「通過通航権」が保障されている。つまり、どの国の船も妨害なく通過できるのが原則なんだ。

1982年に採択されたUNCLOSは現在168カ国・地域が批准している。しかしイランはこの条約に批准しておらず、「自国領海を通過させるかどうかはイランが決める」という立場を崩していない。ここに根本的な矛盾がある。

日本への影響を具体的に考えると

日本が1年間に輸入する原油はおよそ約2億5,000万キロリットル(2023年度)。そのうちホルムズ海峡経由が約88%だから、単純計算で約2億2,000万キロリットルが影響を受ける。

仮に「1バレル1ドル」の通行料が課されれば、日本の石油輸入コストは年間で数千億円単位で増加する可能性がある。それが最終的にガソリン価格や電気料金に反映されてくる。他人事じゃないんだよ、これは。

おじさんのまとめ

ホルムズ海峡の「通行料」問題は、単なる中東の地域紛争じゃない。世界のエネルギー供給、国際法の権威、そして米国・イランの地政学的対立が複雑に絡み合った問題なんだ。

40カ国の外相が集まって協議するほどの深刻さなのに、アメリカが参加しなかったという事実は、国際秩序の「揺らぎ」を象徴しているように見える。国連安保理の採決延期も、これがいかに解決の難しい問題かを示している。

こういうとき、おじさんはいつも思うんだよ。「エネルギーの安定供給」がいかに現代文明の土台かを。電気もガスもガソリンも、その多くがあの54キロの海峡を通ってくる。

君もニュースでホルムズ海峡の話が出たら、ぜひこの記事を思い出してくれよ。そして「なるほど、だからあの海峡はそんなに大事なのか」と膝を打ってくれたら、おじさんは本望だよ。

また面白い話があったら教えてあげるからね。じゃあまた!