やあやあ、久しぶりだね。おじさんだよ。
今日はね、大相撲夏場所の話をしようじゃないか。2026年5月、両国国技館で行われている夏場所がとんでもない盛り上がりを見せていてね、おじさんも思わず身を乗り出してしまったよ。
13日目、場内が揺れた衝撃の一番
まあ聞いてくれよ、夏場所13日目に起きたドラマを語らないわけにはいかないだろう?
2敗でただひとりトップを走る大関・霧島が、3敗で追いかける琴栄峰と激突したんだ。優勝争い的にはたった1差。琴栄峰が勝てば3人が3敗で並ぶ混戦になり、面白いことになる——そういう緊張感がある取組だったよ。
取組が終わった瞬間、行司の軍配は琴栄峰に上がった。場内がどよめいたね。「えっ、霧島が負けたのか?」ってなるじゃないか。
ところが——物言いがついた!
勝負審判が土俵に上がり、ビデオを確認しながら協議に入った。そして最終判定は……霧島の勝ち。土俵際でのうっちゃりが認められ、行司軍配は差し違えとなったんだ。霧島は2敗を守り、単独首位を堅持。琴栄峰は惜しくも3敗となってしまったよ。
「物言い」とは何か——相撲独自の審判制度
ここでちょっとうんちくを挟ませてくれよ。
物言いとは、行司の判定に対して勝負審判が異議を唱える制度のことだよ。土俵を囲む5名の勝負審判委員が挙手して「協議したい」と申し出ることで発動する。現在は「ビデオ判定室」が常設されていて、複数カメラの映像を専門スタッフがリアルタイムで確認しながら審判委員に情報を提供する仕組みになっているんだ。
判定の結果は大きく分けて3パターンある。「行司差し違え」(行司の判定を覆す)、「取り直し」(同体として最初からやり直し)、「行司軍配通り」(最初の判定を支持)——今回は最初に琴栄峰に上がっていた軍配が差し違えとなり、霧島の勝ちに変わったわけだよ。
「うっちゃり」の神髄——土俵際の逆転劇
今回の霧島が見せた「うっちゃり」について語っておこうじゃないか。
うっちゃりとは、土俵際まで追い詰められた力士が相手の体を利用して逆に外側へ引き倒す技のことだ。相撲の決まり手は全部で82種類あって、うっちゃりもそのひとつ。
昔から「うっちゃり百番に一番」という言葉があってね、それほど成功率が低く、危険と紙一重の高難度技とされてきたんだよ。自分の重心が後方に傾きながら、相手の体重を逆手に取って外に放り出す——タイミングが0.1秒ずれても自分が先に落ちて負けになってしまう。
今回の物言いでまさにそこが争点になったわけだよ。「霧島が先に落ちたか、琴栄峰が先か」——ビデオで検証した結果、霧島のうっちゃりが成立していたと認められたんだね。
琴栄峰という力士について
ちょっと聞いてくれよ、琴栄峰という力士についても語っておこうか。
琴栄峰は佐渡ヶ嶽部屋に所属する力士だよ。佐渡ヶ嶽部屋といえば、かつて大関・琴風(現佐渡ヶ嶽親方)、人気力士の琴ヶ梅、技能賞を何度も受賞した琴錦など、錚々たる力士を輩出してきた相撲界の名門部屋だ。
部屋の力士には代々「琴」の字が受け継がれるのが伝統でね、琴栄峰もその系譜を引く一人というわけだよ。今場所は13日目を終えて3敗で優勝争いに踏みとどまっている。13日目に霧島に惜敗したのは悔しい結果だっただろうが、まだ2日間ある。
おじさんの豆知識コーナー:大相撲夏場所と両国国技館
夏場所は毎年5月に両国国技館で開催される。両国国技館は1985年(昭和60年)1月11日に開館した施設で、収容人数は約11,098人。年間6場所制のうち、東京開催の3場所(1月・5月・9月)がここで行われるんだ。
6場所制が確立したのは1958年(昭和33年)のことで、それ以前は年4場所制だった。残り3場所は大阪(3月)、名古屋(7月)、福岡(11月)という全国持ち回りの「地方場所」だよ。
両国という地名は江戸時代、武蔵国と下総国の「両国」にまたがる橋(両国橋)に由来している。相撲の聖地がこの地に定着したのは18世紀頃からで、実に300年近い歴史があるんだよ。
14日目の注目対決:琴栄峰 対 若隆景
14日目のカードが発表されていてね、3敗同士の琴栄峰と若隆景が直接対決するんだよ!これは目が離せない。
若隆景も今場所の台風の目のひとり。3敗でひしめく混戦のなか、この直接対決で一方が4敗になって優勝争いから脱落する——まさに負けられない大一番だよ。
一方の霧島は結びで伯乃富士と当たる予定だ。2敗の霧島が勝てば優勝に大きく近づき、負ければ3人が3敗で並ぶ可能性も出てくる。15日間の場所で終盤2日間にこれだけドラマが詰まっているんだから、相撲というのはやはり奥深いよ。
まとめ——14日目、一緒に手に汗握ろうじゃないか
おじさん的に言わせてもらえば、今場所の優勝争いはここ数年でも屈指の面白さだよ。
霧島が2敗で単独首位、3敗に若隆景・琴栄峰らがひしめく展開。物言いで逆転されながら諦めなかった霧島も、逆に軍配を覆されながら次を見据えている琴栄峰も、それぞれに見応えがある。
相撲の醍醐味はね、単純なパワーのぶつかり合いだけじゃないんだよ。物言いの緊張感、うっちゃりの逆転劇、優勝争いの駆け引き——それが積み重なって15日間のドラマになる。
14日目の琴栄峰対若隆景、ぜひ目を凝らして観てくれよ。おじさんは琴栄峰の若さと気迫に大いに期待しているよ。さあ、一緒に手に汗握ろうじゃないか!
おじさんの豆知識コーナー:物言いとビデオ判定
相撲の物言い制度は江戸時代にも原型があったといわれているが、現代のようなビデオ判定を組み合わせたシステムが整備されたのは1969年(昭和44年)以降のことだよ。
面白いのはね、行司は「差し違え」があっても給与の減額こそないが、番付に準じた「格」があって、差し違えが続くとそれなりの評価に影響するんだ。だから行司も必死で見ているわけだよ。
また「取り直し」になった場合、両者はもう一度最初から取組をやり直す。土俵の砂をならして仕切り直すその光景は、相撲ならではの緊張感があってなかなか見応えがあるよ。