やあやあ、今日もおじさんの話に付き合ってくれてありがとうよ。

今日はちょっと笑えない話なんだ。山の遭難の話をしようじゃないか。先日、長野県の中央アルプス・檜尾岳周辺で、松本市に住む19歳の自衛隊員が山中で行方不明になる事故があった。最終的に職場の同僚が道端に立っているところを発見したんだが、背中や胸の骨を折る重傷を負っていたんだよ。檜尾岳周辺は場所によっては3メートル近い積雪があったというから、5月でもそれだけ過酷な環境だということだ。一歩間違えれば命に関わる事故だったわけさ。

今年のGW、全国で147件の山岳遭難が起きていた

警察庁の発表によると、2026年4月25日から5月6日までの12日間に全国で起きた山岳遭難は147件。遭難した人は176人で、そのうち死者15人負傷者66人行方不明者4人だよ。前年から56件減ったとはいえ、12日間で147件というのは1日平均12件以上の計算になる。山の事故というのは、決して特別なことじゃないんだ。

遭難の原因で最も多かったのは「道迷い(73人)」で、次いで滑落32人、転倒21人という順番だった。

遭難が多い山ってどこだと思う?

ここが面白いところでね、遭難場所のトップは高尾山系の10人だったんだよ!続いて丹沢山塊9人、秩父山系8人と、首都圏周辺の山が目立った結果になっている。北アルプスじゃなくて、みんなが気軽に行ける身近な山で事故が多いというのは、ある意味で「慣れ」「油断」の怖さを物語っているんじゃないかと思うよ。

年代別では60歳以上が73人と全体の4割以上を占めた一方で、20歳未満も20人が遭難しているというのも見逃せない事実だ。

北アルプス奥穂高岳でも痛ましい事故が

今年2026年5月5日には岐阜県の北アルプス奥穂高岳でも遭難事故があって、22歳の男性が亡くなっているんだ。彼と知人の男性は5月1日に岐阜県側から入山して、5月3日に長野県側へ抜ける計画だったんだが、天候が急変して動けなくなってしまった。

「天候不良で動けなくなった」「ロープで降下中に動かなくなった」という連絡が山荘などに入り、岐阜県警高山署の捜索隊が懸命に動いたんだが悪天候で難航。5日午前に、急峻な岩場として知られる「ジャンダルム」で2人が見つかった。気温は低く岩場は凍っていたというから、どれほど過酷な状況だったか…本当に胸が痛いよ。

おじさんが語る、遭難にまつわるうんちく3選

うんちく①:「道迷い」は心理的な罠にはまった結果なんだよ

山で道に迷うと、人間は無意識に低いほうへ向かってしまう。これを「下降本能」というんだ。ところが山では低いほうへ行くと沢に入り込んだり崖に出たりして、かえって危険なことが多い。迷ったらまず「立ち止まる」というのが鉄則で、登山の世界では「STOP(Stop・Think・Observe・Plan)」という行動原則が広く知られているんだよ。

うんちく②:2025年夏の遭難件数は1968年以来の過去最多

警察庁のまとめによると、2025年7〜8月の山岳遭難件数は808件、遭難者は917人。これは統計が残る1968年以来、過去最多の数字なんだよ!都道府県別では長野が最多の143件、富山が90件、山梨が51件と続いている。年齢別では60代が199人(全体の21.7%)と最多で、50代190人、70代166人と中高年が多い。でも、遭難の原因トップが「転倒(23.6%)」で、道迷いは18.6%の2位というのは意外だろう?ほんのちょっとした足元の油断が命取りになるんださ。

おじさんのうんちくコーナー:登山届を出さない人が8割以上という衝撃の事実

まあ、聞いてくれよ。今年のGW中に遭難した176人のうち、登山届を提出していたのはたったの23人だったんだ。つまり8割以上が届を出さずに山に入っていた、ということだよ。

登山届とは、入山前に「どのルートで登って、何日に下山する予定か」を警察や登山口の届出箱に提出するものだ。これがあれば遭難時に捜索隊が「どのルートを重点的に探すか」を迅速に絞り込める。今は「コンパス」というウェブサービスをスマートフォンから使えば、たった5分で提出できるんだよ。命を守るたった5分を惜しむなんて、もったいないじゃないか!

うんちく③:「5月の山」は真冬並みの装備が必要なんだよ

今回の中央アルプスの件でも明らかになったように、5月の高山帯は場所によって3メートルを超える積雪が残っている。気温が10度以下の環境で体が濡れると、体温がみるみる下がっていく「低体温症」のリスクが一気に高まる。登山中は汗で濡れることも多いから、防水性の高い雨具・替えの下着・保温着の3点セットは絶対に外せないんだ。「5月だから春だろう」という思い込みが最も危ないんだよ。

まとめ — 山をなめるな、でも臆病にもなるな

さてさて、いろいろ語ってきたけど、おじさんが言いたいのはシンプルなことだよ。

  • 登山届は必ず提出する(スマホから5分でできる!)
  • 天気予報をしっかり確認して、悪化しそうなら引き返す勇気を持つ
  • 自分の体力・技術に合ったコースを選ぶ
  • 道に迷ったら立ち止まって、慌てずにGPSや地図を確認する

今年のGWだけで15人が山で命を落としているという事実を、忘れないでおくれよ。山の魅力は逃げないが、命は一つきりだ。準備と知識が命を守る—これがおじさんの結論さ。

安全第一で、次の山行を存分に楽しんでくれよな!じゃあ、またうんちく話で会おうじゃないか。