やあやあ、今日も来てくれたね。おじさんだよ。

今日は少し重いテーマになるんだが、ちょっと聞いてくれよ。元フジテレビアナウンサーの渡邊渚さんのことなんだ。最近のニュースを読んで、おじさん、コーヒーカップを持つ手が止まってしまったよ。

渡邊渚さんが報告:PTSDのフラッシュバックで「心身ボロボロ」

まずは渡邊渚さんについて知っておいてほしいんだが、彼女は元フジテレビのアナウンサー、現在27歳だよ。テレビでは明るく元気なイメージがあったかもしれないが、2023年6月に「仕事の延長線上で起きた出来事」によって、生命の危機を感じるほどの体験をしたと後に公表した人物なんだ。

2023年6月のあの夜、渡邊さんは「恐怖で身体が動かなくなり、『助けて』が届かない絶望」を体験した。身体と心が乖離し、何が起きているのかもわからなかったと語っている。その後PTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症し、長期にわたる休職を経て、2024年8月にフジテレビを退職している。

そして2025年1月29日、アナウンサー時代や療養生活を振り返ったフォトエッセイ『透明を満たす』を双葉社から出版。「同じような苦しみを抱える人の助けになりたい」という思いから2024年10月に執筆を開始し、大きな反響を呼んだんだよ。

そして最近のニュースでは、PTSDのフラッシュバックに繰り返し襲われ「心身ボロボロ」な状態にあることをSNSで率直に報告。仕事もセーブしているが、それでも「来週は楽しい投稿しますね!」と前向きな言葉を添えているのが印象的だったな。

おじさん、PTSDについて真剣に語ろうじゃないか

おじさんに言わせれば、PTSDというのは「心の重傷」なんだよ。骨折と同じで、見えないから軽く見られがちだが、その回復には時間も適切なケアも必要なんだ。

PTSDが正式な診断名になったのは1980年のことだ

PTSD(Post-Traumatic Stress Disorder)が精神医学の正式な診断名として世界的に認定されたのは、アメリカ精神医学会が1980年にDSM-III(精神疾患の診断・統計マニュアル第3版)に収録したことが起点だよ。

実はこの診断の体系化には、ベトナム戦争(1955〜1975年)から帰還した米国兵士たちが深く関わっているんだ。戦場から戻ってきた数十万人規模の兵士たちが、悪夢・フラッシュバック・過覚醒といった症状に苦しみ、社会復帰できないケースが続出した。それまでは「戦争神経症」や「シェルショック」と呼ばれていたんだが、1980年にようやく「PTSD」として医学的に整理されたんだよ。

現代では戦争体験だけでなく、交通事故・自然災害・暴力・ハラスメントなどでも発症することが広く認められているさ。

フラッシュバックとは、脳が過去を「今」として再生する現象なんだよ

フラッシュバックというのは、過去のトラウマが突然・鮮明に、まるでいま起きているかのように蘇る症状だよ。単なる「嫌な記憶が思い出される」ものとは根本的に違う。

脳の中に「扁桃体」という部位があるんだが、これが感情や恐怖の記憶を管理している司令塔なんだ。通常の記憶は時間が経つにつれて薄れていくが、強烈な恐怖体験は扁桃体に「超高解像度」で刻み込まれてしまう。そしてある刺激——においや音や光景——がトリガーになって、その記憶が映像のように再生されるんだよ。

しかもフラッシュバック中は、心拍数の急上昇・発汗・手の震えといった身体反応まで同時に起きる。つまり脳は「それが過去の記憶だ」と区別できずに、いま現実に起きていることとして処理してしまうんだよ。

渡邊渚さんが「心身ボロボロ」と表現した理由が、これで少し伝わるだろう? フラッシュバックに見舞われるたびに、2023年6月のあの夜を何度も何度も体験させられているわけだからさ。

おじさん豆知識コーナー:「複雑性PTSD」をWHOが公式認定したのは2022年のことなんだよ

まあ聞いてくれよ。一般的なPTSDは「一回の強烈な体験」が主な原因とされてきたんだが、2022年、WHO(世界保健機関)はICD-11(国際疾病分類第11改訂版)に「複雑性PTSD(Complex PTSD)」を正式収録したんだ。

複雑性PTSDは、繰り返されるトラウマ体験——長期にわたる虐待・ハラスメント・暴力など——によって引き起こされる状態で、通常のPTSD症状に加えて「感情調節の困難」「自己感覚の歪み」「対人関係の障害」などが見られるとされているよ。

日本でも2023年以降、厚生労働省がPTSD・複雑性PTSDへの対応指針を整備し始めた。心の傷に対する社会の理解が、ようやく医療制度の面でも追いついてきたって感じだな。

フォトエッセイ『透明を満たす』に込められた意味

渡邊渚さんが2025年1月29日に出版したフォトエッセイ『透明を満たす』。このタイトル、なかなか深いよ。

「透明」——それはトラウマで空洞になった心の状態じゃないかとおじさんは思うんだよ。そして「満たす」というのは、回復し、再び自分を取り戻していく過程を指しているのかもしれない。

双葉社のインタビューで彼女はこう語っている。「同じような苦しみを抱える人の助けになりたいと考えていたところに、オファーをいただいた。2024年10月から執筆に取り掛かった」と。フジテレビ退職からわずか2ヶ月後から筆を執ったということだよ。それだけの強い意志があったんだろうな。

まとめ:心の傷を、軽く見ないでほしいんだよ

ちょっと長くなっちゃったな。最後まで聞いてくれてありがとうよ。

渡邊渚さんの「心身ボロボロ」という言葉は、決して弱さじゃないとおじさんは思う。それは自分の状態に正直に向き合い、言語化して伝えようとする強さの表れだろう。「来週は楽しい投稿しますね!」という結びの言葉には、回復への小さな、でも確かな歩みが感じられる。

心の傷というのはね、骨折と同じで、適切なケアがあれば回復できるものなんだ。PTSDへの理解が広まることで、「助けて」と声に出せる人が増えていく。渡邊渚さんの発信が、誰かのSOSを拾うきっかけになるかもしれない——おじさんはそう信じているよ。

それじゃあまたな。おじさんは今日も豆知識を仕込んで待ってるよ。