やあやあ、おじさんだよ。今日はちょっと相撲の話に付き合ってくれないか。「安青錦」って名前、最近ニュースで見かけた人も多いんじゃないかな。おじさん的に、これは語らずにはいられない話題なんだよ。
22歳の大関が全休に——夏場所の衝撃
2026年5月、両国国技館で連日熱戦が繰り広げられている大相撲夏場所。そこに、いるはずの力士がいない。カド番大関・安青錦(あおにしき あらた)、22歳だ。
師匠の安治川親方(元関脇・安美錦)が5月15日に決断を明かした。「無理はさせられない。安青錦の相撲が取れる体ではないので、私が判断しました」。こうして安青錦の夏場所全休が決まった。
怪我の経緯を整理しよう。3月の春場所中に左足小指を骨折。それでも土俵に立ち続け、千秋楽まで戦ったが7勝8敗と負け越した。初土俵以来、初めての負け越しだ。さらに5月6日の出稽古では今度は左足首を負傷。診断書には「左足関節捻挫、左足関節外側じん帯損傷、今後約3週間の加療を要する見込み」と書かれていた。
このまま全休すれば、大関在位わずか3場所で陥落することになる。昭和以降では五ツ島、武双山、貴景勝の2場所に次ぎ、名寄岩、三重ノ海と並ぶ短命大関になってしまうんだ。
ウクライナ出身、22歳の驚異的な出世街道
おじさんに言わせれば、安青錦という力士はまず「どこから来たか」を知るべきだよ。
本名はヤブグシシン・ダニーロ。2004年3月23日生まれ、ウクライナ中部の都市・ヴィンニツャ出身だ。身長182.0cm、体重142.0kgの堂々たる体格で、安治川部屋に所属している。得意技は右四つ・寄り。
その出世のスピードを見てくれよ:
- 2023年9月(令和5年): 初土俵
- 2024年11月(令和6年): 新十両昇進
- 2025年3月(令和7年): 新入幕
- 2025年9月(令和7年): 新三役(小結)
- 2026年1月(令和8年): 大関昇進
初土俵から大関までわずか17場所だぞ。通常40〜60場所かかると言われる道のりを、半分以下の期間で駆け上がったわけだ。しかも2025年11月場所では12勝3敗で幕内初優勝、続く2026年1月場所でも12勝3敗で連続優勝。大関昇進後の初場所で優勝という快挙まで成し遂げている。生涯戦歴は17場所で135勝42敗という圧倒的な数字を残しているんだよ。
相撲を始めたのは7歳——ウクライナから日本へ
ちょっと聞いてくれよ。安青錦が相撲を始めたのはなんと7歳のときだ。ウクライナで相撲と出会い、その才能を磨いてきた。
力士アンケートの回答を見ると、このおじさんかなり好感を持ったよ。好きな食べ物は「肉」、趣味はサウナ、好きな音楽はなんと日本の歌手・河島英五だという。好きな漫画は「はじめの一歩」、応援している選手は同じくウクライナ出身のボクシング世界王者・オレクサンドル・ウシク選手。座右の銘は「ありがとうございます」という謙虚な言葉だ。
日本文化と母国への誇りを両方大切にしながら、土俵で戦い続けてきた。そのバックグラウンドも含めて、安青錦という力士は本当に面白い存在なんだよ。
今後の道——名古屋場所での復活劇
安治川親方は今場所の全休について、「出るからには優勝させるつもり」と7月の名古屋場所への意欲を語った。「来場所は10勝ではなく優勝を目指す」という師匠の言葉が全てを物語っている。
場所後の5月30日には元関脇・北勝富士(現大山親方)、31日には元関脇・宝富士(現桐山親方)の引退相撲があり、6月13・14日にはパリ公演も控えている。安青錦は毎日稽古場に降り、治療と稽古を並行して続けているという。「大関としての役目を果たせるように」と師匠は話す。
一方で、「相撲を取る稽古をしなさすぎ」という痛烈な指摘も上がっている。今回の怪我が必然だったという見方もあるわけで、名古屋場所に向けた稽古の質と量が復活の鍵になりそうだよ。
まとめ——ドラマは続く
おじさんが思うに、これほど劇的な人生を歩んでいる力士も珍しいよ。ウクライナから日本に渡り、17場所で大関に登り詰め、22歳にして怪我と陥落という壁に直面している。
大相撲の世界は甘くないけれど、だからこそ面白い。名古屋場所での安青錦の復活劇を、ぜひ一緒に見届けようじゃないか。まあ、相撲ってのはそういう人間ドラマが醍醐味なんだよ。テレビの前で応援してみてくれよ、なかなかの見ごたえだからね。
おじさんのうんちくコーナー:カド番と大関の掟
「カド番大関」という言葉が出てきたが、知らない人も多いから説明しようじゃないか。
大相撲には「カド番」という制度がある。大関が一場所で負け越し(7勝8敗以下)になると、翌場所は「カド番」という状態になる。そして翌場所でも負け越すと大関から陥落するんだ。
ただし、大関から陥落しても「関脇として10勝以上挙げれば大関に即復帰できる」という特例ルールがある。これが安治川親方の言う「10勝ではなく優勝を目指す」の背景だ。単なる復帰ではなく、横綱を狙える実力を見せる——そういう覚悟の表れなんだよ。
ちなみに大関という地位は横綱に次ぐ最高位。一度なったら「負け越し→カド番→陥落」という三段階を経ないと降格しない。横綱は一度負け越したら引退勧告が来る世界だから、それと比べると大関はまだ猶予があるとも言える。でもその分、大関の品格と成績への期待も重いんだよ。