やあやあ、今日もうんちくおじさんがやってきたよ。今日はね、毎日使っているのに意外と知られていない「紙」にまつわる大企業の話をしてやろうと思ってさ。ちょっと聞いてくれよ。
クリネックスを作っているのは「日本製紙」グループだ!
まあ、突然だけどね、君のお家に「クリネックス」のティッシュはあるかい?あの柔らかいティッシュペーパー、実は日本製紙クレシアという会社が製造しているんだよ。そしてこの会社は、日本製紙グループの一員なんだ。
2026年5月15日、日本製紙が役員人事を発表してね、日本製紙クレシアの新社長に藤原隆史氏が就任することが明らかになったんだ。製紙業界では注目の人事だが、一般ニュースではなかなか話題にならない。だからこそ、おじさんが丁寧に解説してやろうというわけだよ。
日本製紙グループは東証プライム上場企業(証券コード:3863)でね、「総合バイオマス企業」を目指すビジョンのもと、中期経営計画2030を推進中なんだ。かつての「紙を作る会社」から「木質資源を最大限に活用する会社」への大転換、これがなかなか面白いんだよ。
「クリネックス」誕生の意外な歴史
実はメイク落としとして生まれた!
「クリネックス(Kleenex)」というブランドはもともと、アメリカのキンバリー・クラーク社が1924年に発売した製品なんだよ。驚くことに、当初はメイク落とし用のシートとして販売されていたんだ。
ところがね、消費者から「鼻をかむのに使っている」という声が多数届いたことで、メーカー側が「それが本来の使い方だったのか!」と方向転換したんだ。つまり、消費者がクリネックスの使い方を変えてしまったという、なんとも面白い歴史があるわけさ。
日本ではその後、日本製紙クレシアがクリネックスブランドのライセンスを受けて展開するようになった。「スコッティ(Scottie)」もグループを代表するブランドで、日本の家庭に深く根づいているよ。
短歌とクリネックスが出会った「涙腺短歌」キャンペーン
SNS短歌ブームに乗った斬新な企画
2026年5月、日本製紙クレシアがユニークなキャンペーンを始めたんだよ。その名も「クリネックス涙腺短歌」キャンペーンだ!
SNSで短歌ブームが起きていることに着目した企画でね、感動して思わず涙が出そうな体験を5・7・5・7・7の31文字に詰め込んでもらおうというコンセプトなんだ。大賞の賞金はなんと30万円だよ。ティッシュ会社が涙腺を刺激する短歌を募集するって、なかなか洒落た発想だろう?
審査員として選ばれたのがこの3人だ:
- ヒコロヒー(お笑い芸人・エッセイスト)
- 木下龍也(現代短歌を牽引する実力派歌人)
- 土門蘭(文筆家・インタビュアー)
「涙腺」と「ティッシュ」と「短歌」を組み合わせた発想は、ブランドの本質を突いた面白いマーケティングだよ。
「紙」から「バイオマス」へ──日本製紙の大転換
総合バイオマス企業を目指す理由
おじさんに言わせれば、今の日本製紙グループで一番面白いのはね、「脱・紙」を宣言していることなんだよ。
デジタル化の進展により、印刷・情報用紙の需要は長期的な縮小トレンドにある。日本製紙グループはこの構造変化に真正面から向き合い、「総合バイオマス企業」というビジョンを掲げているんだ。2026年3月期の決算も5月15日に発表されたが、グループとしての新たな事業の柱をどう育てるかが注目されている。
具体的な取り組みをあげると:
- 木質バイオマス発電:製紙工場の黒液(廃液)や木材残材を燃料にしたエネルギー生産
- セルロースナノファイバー(CNF):木材由来の超強度・超軽量素材
- 機能性食品素材:木材パルプ由来成分を食品添加物や健康食品に応用
- 木質由来の新製品:2026年5月には「ifia JAPAN 2026 第31回国際食品素材/添加物展・会議」にも出展している
とくに注目はセルロースナノファイバーだよ。鉄と比べて密度が約5分の1でありながら、引張強度は5倍以上という驚異的な特性を持つ素材でね、自動車部品・包装材・医療機器など幅広い応用が期待されているんだ。
サステナビリティの観点からも、自社で育成・管理する森林資源をフル活用するというモデルは、「リサイクル可能な紙」を超えた持続可能な事業モデルとして評価されているよ。
まとめ──日常の中に潜む「紙の巨人」
やあやあ、どうだったかな?
「クリネックスの会社」と思っていた日本製紙グループが、実はバイオマスエネルギーからセルロースナノファイバーまで手がける未来志向の企業だったとはね。2026年5月15日に発表された藤原隆史氏の日本製紙クレシア社長就任も、このグループ全体の変革を担う重要な人事なんだよ。
そして「クリネックス涙腺短歌」キャンペーンのような、1924年生まれのティッシュブランドが1300年の短歌文化と結びつく企画──こういう遊び心が、老舗大企業を面白くしているんだよ。
次にティッシュを一枚取るとき、ちょっとだけこのうんちくを思い出してくれると嬉しいね。1枚の紙の向こうに、森があって、文化があって、最先端の素材科学があるかもしれないんだからさ。それが日常に潜む面白さってもんだよ。
じゃあまたね!うんちくおじさんでした。
うんちくおじさんの豆知識コーナー
短歌の歴史は1300年以上!そして紙との深い関係
「短歌」というとね、おじさんはどうしてもひとつ言いたくなるんだよ。
日本最古の短歌集『万葉集』は8世紀後半に成立していて、収録歌数は約4500首にも上るんだ。柿本人麻呂、山上憶良、大伴家持といった歌人たちが詠んだ5・7・5・7・7の31音節は、1300年以上たった現代でも変わらない形式を保っている。
そして面白いのはね、「紙」と「短歌」の関係だよ。平安時代には「料紙(りょうし)」と呼ばれる彩色や金銀箔を施した豪華な紙に短歌を書くことが、貴族文化の粋とされていたんだ。紙の美しさと歌の美しさを競い合っていたわけさ。つまり紙と短歌はもともとセットだったんだよ。
現代のSNS短歌ブームについて言うとね、X(旧Twitter)の短文文化が短歌との親和性が高いと分析されていてね、31文字という制約が「短くて深い」表現欲求にマッチしているんだ。日本製紙クレシアの「涙腺短歌」キャンペーン、見かけ以上に文化的な深みがあるよ。