やあやあ、今日もおじさんの話、ちょっと聞いてくれよ。

世界中で愛されているコーヒーチェーン「スターバックス」——おじさんも時々、ラテを飲みながら時事ニュースを眺めているんだがね、2026年5月に韓国のスタバでとんでもない騒動が起きたんだよ。CEOが解任されるという、なかなかドラマチックな展開でね。

韓国スタバを揺るがした「戦車デー」事件

事の発端を説明しよう。スターバックス韓国(스타벅스코리아)が、5月18日前後に実施した販売促進キャンペーンが「戦車デー(Tank Day)」という名称だったんだ。

このキャンペーンが猛烈な批判を受けた。なぜか?それは5月18日が、韓国の国民にとって非常に重大な意味を持つ歴史的な日だからだよ。

「光州事件」を知らずして語れない

おじさんに少し歴史を教えさせてくれよ。これを知らないと、今回の事件の本当の深刻さがわからないからね。

1980年5月18日から27日、韓国南西部の都市・光州(광주)で起きた「光州民主化運動(광주민주화운동)」——通称「光州事件」は、韓国現代史において最も重要な出来事のひとつだ。

当時の韓国は、朴正煕(パク・チョンヒ)大統領の暗殺(1979年10月26日)後の政治的混乱期にあり、全斗煥(チョン・ドゥファン)将軍率いる軍事クーデター勢力が権力を掌握しようとしていた。光州市民はこれに抵抗し、民主化を求めて立ち上がったんだ。

しかし政府は空挺部隊を投入し、市民を暴力的に弾圧。さらに戦車を繰り出して鎮圧作戦を実行した。公式発表での死者数は165人だが、実際の犠牲者はさらに多いとされている。

現在、光州市には「5・18民主化運動記念公園」が整備され、毎年5月18日は「5・18民主化運動記念日」として国家追悼日に指定されている。韓国人なら誰もが知る、深い傷跡を持つ歴史的事件だよ。

だから「戦車」というワードは、5月18日前後には韓国では絶対に使ってはいけない「禁句」に近いんだ。

CEO即解任——大統領も激怒した

批判はSNSで瞬く間に広がり、「光州事件を侮辱している」「歴史を冒涜するな」という怒りの声が殺到した。韓国の大統領でさえ「許しがたい行為だ」と激怒するほどの大事件に発展したんだよ。

スターバックス韓国は即座に謝罪声明を発表したが、それだけでは収まらず、最終的にスターバックス韓国のCEO(社長)が解任されるという厳しい処分が下された。BBC、毎日新聞、時事通信など国内外の主要メディアが一斉にこのニュースを報じ、世界的な注目を集めることとなった。

おじさんの豆知識コーナー:スタバってそもそも何者?

せっかくスターバックスの話をしているんだから、豆知識をいくつか教えてあげよう。

創業は1971年、シアトルの魚市場のそば

スターバックスが誕生したのは1971年。アメリカ・ワシントン州シアトルのパイクプレース・マーケット近くに、英語教師のジェリー・ボールドウィン、歴史教師のゼブ・シーグル、作家のゴードン・ボーカーの3人が開いた小さなコーヒー豆専門店が始まりだ。当時はコーヒー飲料ではなく、豆や茶葉を売るだけの専門店だったんだよ。

名前の由来は19世紀の捕鯨小説

「スターバックス」という名前は、ハーマン・メルヴィルの古典小説『白鯨(Moby-Dick)』(1851年出版)に登場する一等航海士「スターバック(Starbuck)」から来ているんだよ。コーヒーと19世紀の捕鯨小説の組み合わせ、意外だろう?

日本上陸はちょうど30年前の1996年

スターバックスが日本に初上陸したのは1996年8月2日、東京・銀座に第1号店をオープンした日だ。2026年はその日本上陸30周年にあたり、「STARBUCKS 30 YEARS IN JAPAN」キャンペーンが展開中。日本上陸当時のロゴを使った特別グッズも販売されているよ。

なぜこんな失態が起きたのか

おじさんに言わせれば、これは完全にコンプライアンスチェックの失敗だよ。グローバル企業がローカル市場でビジネスを展開するには、その国の歴史・文化・タブーへの深い理解が絶対に必要だ。

「戦車」と「5月18日」の組み合わせが韓国でどれほど危険かを、担当者が認識していなかった——あるいは認識しながら見逃した——ということだよ。「知らなかった」では済まされないのが、グローバルビジネスの厳しい現実だね。

今回のケースは、国家追悼日というまさに「最も触れてはいけない日」に「最も使ってはいけないワード」を組み合わせてしまったという点で、特に深刻な事例だと言える。マーケティングや広報の教科書に載るような失敗事例として、今後も語り継がれることになるだろうよ。

まとめ

コーヒー一杯の裏にも、こんなに深い歴史と文化が絡まり合っているんだよ。光州事件は1980年の出来事だが、韓国人の心には今も鮮明に刻まれている。

企業の「知らなかった」では済まされない理由がそこにある。歴史を知ることは、世界をより深く理解することに繋がる——ビジネスでも人間関係でも同じさ。まあ、そんなわけでね。今度スタバでコーヒーを飲むときは、ちょっとこんなことも思い出してみてくれよな。

おじさんの話、少しは参考になったかい?また面白い話があったら聞かせてあげるよ。