やあやあ、まあ聞いてくれよ。おじさん最近、大相撲夏場所から目が離せなくてね。両国国技館で繰り広げられる力士たちのドラマが、毎日毎日、本当に面白いんだ。中でも今場所おじさんが注目しているのが、小結・若隆景(わかたかかげ)渥だよ。今日はこの力士の魅力と夏場所での熱い戦いについて、たっぷり語らせてもらおうじゃないか。
若隆景 渥とはどんな力士か
本名は大波 渥(おおなみ あつし)、1994年12月6日生まれの31歳。福島県福島市出身で、荒汐部屋に所属する叩き上げの相撲取りだ。身長183cm、体重138kgというスペックを持つ。大相撲の世界では決して大柄とは言えない部類だが、この体格で幕内の上位陣と渡り合い続けてきたのだから、相当な技術の持ち主だよ。
相撲を始めたのはなんと7歳のとき。「一意専心」を座右の銘に掲げ、好きな漫画はONE PIECE一筋というエピソードが、どこか一本気な性格を物語っているね。趣味も好きな音楽も「なし」と答えるあたり、文字通り相撲だけに集中してきた人生だと感じるよ。
キャリアの足跡を辿ると、初土俵は平成29年(2017年)3月場所。平成30年(2018年)5月場所に新十両、令和元年(2019年)11月場所に新入幕、令和3年(2021年)7月場所に新三役と昇進し、最高位は関脇だ。令和8年(2026年)5月場所時点での生涯戦歴は416勝260敗72休(55場所)、幕内戦歴は255勝163敗57休(32場所)という堂々たる数字を刻んでいる。
2026年夏場所での若隆景の戦い
今の夏場所(令和8年5月場所)で若隆景は東小結として出場している。序盤から実力を発揮し、8日目(5月17日)には大嶽部屋の王鵬(26歳)と対戦。立ち合いから素早く左でまわしをつかむと、左へ回りながら相手の上体を起こし、寄り切りで白星を掴んだ。盤石の内容に「しっかり自分の相撲を取ることに集中しました」と落ち着いた口調で振り返っている。
この日、ライバルである大関・霧島が初黒星を喫したこともあり、7勝1敗で中日を折り返した若隆景は一時的に優勝争いのトップに並ぶ展開となった。「場所は終わっていないので。一生懸命やるだけです」と表情を崩さず、「体の調子はいいと思います。一番一番集中してやっていきたいです」と静かに闘志を燃やした姿がカッコよかったよ。
しかし翌9日目、苦手の琴勝峰との一番が組まれた。過去の対戦成績はわずか1勝4敗という鬼門だ。この日も若隆景が低い姿勢で立ち合いを制したかに見えたが、琴勝峰は「中に入れさせたくなかったので」と語ったように慌てず受け止め、左右に突いて上体を起こすと、右ヒジを張って廻しを切りながら寄り切った。「先に攻められてしまった。悪くないと思うので、しっかり集中して残りも取っていきたい」と若隆景は前を向いたが、10日目時点では8勝2敗で、1敗の大関・霧島を1差で追う立場だ。
おじさんが掘り下げる若隆景の技術論
「体の大きさで相手をねじ伏せるのは横綱・大関の話だ」とおじさんはいつも思っているんだが、若隆景はまさにその逆をいく力士だよ。得意技は右四つ・寄りで、なんと自ら「相撲界でおっつけは俺がNo.1だ」と断言しているほど磨き込んだ技術を持つ。
おっつけとは、相手が差し込もうとする腕を肘で上から押さえ込み、差し手を効かせなくする技術のこと。これで相手の攻めを無力化しながら体を低く保ち、一気に寄っていくのが若隆景の真骨頂だ。過去6場所の決まり手データを見ると、寄り切りが実に46%、押し出しが19%を占めており、いかに「密着して寄り倒す」スタイルが徹底されているかがわかる。
なぜ琴勝峰が鬼門なのか
おじさんに言わせれば、若隆景の苦手相手・琴勝峰のケースは相撲の「相性」という面白さを教えてくれるよ。琴勝峰は体が大きく、若隆景が潜り込もうとするところを長い腕でおっつけ、廻しを切ってしまう。大柄な相手には細かい技を、小柄な相手には体の大きさを生かす──これが琴勝峰の引き出しの豊かさだ。9日目の一番でも、距離を保ちながら若隆景の低さを封じ、5連勝を飾った。優勝争いのキーマンとして後半戦を左右する存在になってきている。
まとめ——夏場所後半戦、若隆景から目が離せないぞ
ちょっと聞いてくれよ。最終的に若隆景の何がすごいかって言ったらね、138kgという決して重くはない体で、横綱・大関と真っ向から渡り合う技術と精神力だよ。7歳から「一意専心」で積み上げてきた416勝という生涯戦歴がすべてを物語っている。
令和8年夏場所の優勝争いは、大関・霧島が1敗でトップ、若隆景が2敗で追う展開。直接対決を残しているだけに、逆転の目はまだある。おじさんは後半戦も、若隆景の低い突進と磨き抜かれたおっつけから目を離せないよ。
君もこの機会に、大相撲の面白さに気づいてみてくれないか? 体格だけじゃない、技術と駆け引きの世界──若隆景はその魅力を体現している力士の一人だよ!
おじさんの豆知識コーナー:「低さ」と「おっつけ」は表裏一体の技術だ
若隆景の「低さ」と「おっつけ」は、実は切っても切れない関係にあるんだよ。体を低くすると重心が下がり、相手を押し込む力が増す一方で、相手から差し手を入れられるリスクも高まる。そこでおっつけを使って相手の差し手を封じ、自分の低い姿勢を守る──という仕組みだ。
相撲における「低さ」の有利さは物理学的にも証明されていて、低い重心から相手を押し上げるほうが、高い位置から押し下げるより力学的に有利なんだ。若隆景は7歳から磨いてきたこの技術を、183cmの体格で完璧に体現している。スポーツと物理学が交差する瞬間──これがおじさんには堪らないんだよ!