やあやあ、今日も大相撲の話をしないわけにはいかないよ! おじさん、2026年5月の夏場所を毎日欠かさず見ているんだが、最近ちょっと気になる力士がいてね。そう、若元春 港だよ。

令和8年五月場所——注目の激闘

2026年5月18日(令和8年五月場所九日目)、東京・両国国技館で激しい一番が繰り広げられた。東前頭五枚目の若元春 港と大関・霧島の対戦だよ。

霧島が寄り倒しで白星をおさめたんだが、勝負が決まった瞬間に勢い余って霧島が土俵外へ一回転しながら転落! 顔面を強打して眉間付近から鮮血を滴らせる事態になり、館内は一時騒然となった。霧島は「一瞬クラッとなったけど、全然大丈夫」と豪語して、この白星で単独首位に浮上しているんだが……それより若元春の話を聞いてくれよ。

十日目時点で若元春は2勝8敗。令和8年一月場所を小結で8勝7敗の勝ち越しで終えたのとは打って変わって、今場所は厳しい状況が続いているよ。

若元春 港——その素顔

本名・大波 港。1993年10月5日生まれ、32歳。福島県福島市出身、荒汐部屋所属だ。身長187cm、体重143kg。得意技は左四つ・寄りで、「左四つは自分が相撲界No.1」と自負するほど磨き続けてきた技だよ。

しこ名の歴史も面白くて、「荒大波」→「剛士」→「若元春」と変遷している。座右の銘は「泰然自若」。穏やかでマイペースな性格で、趣味はプロレス観戦(新日本プロレス・STARDOM・NOAHを応援!)とゴルフ。好きな音楽はエド・シーランとaiko、好きな漫画は「鋼の錬金術師」と「CLAMP作品」という多彩な趣味の持ち主だよ。

最高位は関脇。令和4年(2022年)1月場所で新入幕、令和5年(2023年)1月場所で新三役に昇進。幕内通算成績は27場所で215勝182敗3休、生涯戦歴は87場所で487勝394敗28休と、上位力士として確かな実績を積み上げてきた。

おじさんのうんちくコーナー:「左四つ」って何がそんなにすごいの?

ちょっと聞いてくれよ。大相撲の決まり手は現在82種類あるんだが、「四つ相撲」とは両者が互いに帯を取り合う組み合い相撲のことだよ。その中でも「左四つ」とは、右手で相手の脇を抱え、左手で相手の帯を取る形のこと。

若元春の過去6場所の決まり手傾向を見ると、寄り切りだけで42%を占めているんだ。これが磨き抜かれた左四つの威力だよ。さらにもう一つ面白い話をすると、若元春が2011年11月に初土俵を踏んだのは、東日本大震災があった年だ。兄が所属していた荒汐部屋で震災後に避難生活を送った縁があって、そのまま荒汐部屋への入門が決まったんだ。相撲と人生と縁、そしてこれが深く結びついた話だよね。

7年間の「幕下の壁」——これが若元春の真骨頂だ

おじさんに言わせれば、若元春で一番すごいのは、この苦労話なんだよ。

学法福島高校3年生で卒業を待たずにプロ入りした若元春は、入門後は順調だった。所要6場所で新幕下に昇進し、19歳で東幕下7枚目まで番付を上げたんだ。十両はもう目の前に見えた——はずだったんだがね。

そこから長い苦難の道が始まる。幕下15枚目以内を14場所も経験したにもかかわらず、十両の扉をなかなか開けられなかった。最終的に新十両昇進(平成31年3月場所)は25歳。初土俵の2011年11月から実に7年4ヶ月以上もかかったわけだ。

「なんで上がれないのか、自分でも分からなくて……。精神的に不安定というか、ネガティブなところがありました」と、若元春は当時を振り返っているよ。周囲の親方衆に「お前は絶対上がるから」と言われ続けながら、それがかえってプレッシャーになっていたんだね。

阿炎の言葉が若元春を変えた

そんな若元春に転機をもたらしたのが、同世代の人気力士・阿炎(31歳・錣山部屋)との出会いだよ。

大栄翔に誘われたある巡業先での食事の席。そこに阿炎もいた。阿炎は若元春より1学年下だったが、所要わずか11場所、20歳で十両昇進を果たした俊英。若元春が幕下で足踏みしている間に、とっくに番付を追い越されていたんだ。

「もっと自信を持て。自分を過小評価するな。お前、そんなに強いのに、なんで自分は弱いみたいに思ってんの?」

この言葉が若元春の意識を変えた。穏やかでマイペースな若元春に対し、やんちゃで思い切りが良い阿炎。対照的な2人だからこそ、その言葉が深く刺さったんだろうね。この出会い以降、若元春は阿炎とよく遊ぶようになり、互いに今日の幕内上位力士として活躍しているわけだよ。

大波三兄弟という相撲界の奇跡

それとね、これも知っておいてほしいんだが、若元春には力士の兄弟がいるんだよ。長男・若隆元、次男・若元春、三男・若隆景の「大波三兄弟」だ。

3兄弟の中で若元春は最も運動神経に優れ、最も体が大きいと言われ、「一番素質があるのは次男」と評されていたほどだ。それだけに幕下での長期低迷は、周囲の期待と反比例して苦しかったろうよ。しかし今や3人全員が幕内で活躍するという、相撲界でも非常に稀な家族の物語が実現しているんだ。

まとめ——泰然自若、若元春の底力を見よ

令和8年五月場所は十日目時点で2勝8敗と苦しい。でもおじさんは思うよ。7年間、幕下15枚目以内を14場所も経験しながら諦めなかった男が、一度や二度の苦場所で根を折るはずがないってね。

「泰然自若」——落ち着いて自分を見失わない。その言葉を座右の銘に選んだ男の相撲は、まだまだこれからだよ。五月場所後半戦、若元春が左四つに持ち込んだときのあの寄りを見てごらん。それが若元春の真骨頂さ!

さあ、君も今日から若元春を応援してみないかい?