やあやあ、久しぶりだね。今日はF1好きにはたまらない、いや、F1をあまり知らない君にも「へえ〜」と唸らせる話をしてやろうじゃないか。
テーマはコンコルド協定だ。最近ニュースで「レーシングブルズの売却をコンコルド協定で議論した」なんて話が出てきて、「そもそもコンコルド協定って何だ?」ってなった人も多いだろう?おじさんが全部説明してあげるよ。
コンコルド協定って、いったい何者なんだ?
まず大前提として、コンコルド協定というのはF1界の「憲法」みたいなものだと思ってくれ。正式には英語で「Concorde Agreement」と書く。
関係者は3者いる。FIA(国際自動車連盟)、FOM(フォーミュラ・ワン・マネジメント)、そしてF1に参戦する各チームだ。この3者がサインする包括契約で、賞金の分配方法、チームの参戦条件、シリーズの統治構造、商業権の運用——つまりF1というビジネスの根幹をまるごと規定している最上位の合意文書なんだよ。
名前の由来がまたしゃれてるんだ
「なんでコンコルド?」って思うだろう?これがまたおじさん好みの話でね。
1981年に初めてこの協定が成立したとき、FIA(当時はFISA=国際自動車スポーツ連盟と呼ばれていた)の本部がパリのコンコルド広場(Place de la Concorde)に面していたから、そのままコンコルド協定と名付けられたわけさ。コンコルドというのはフランス語で「協和・調和」を意味する言葉だから、協定の名前としてもなかなか粋だろう?
2026年から始まる「第9次」コンコルド協定
この協定、一度作ったら永遠に続くわけじゃない。一定期間ごとに更新されるんだ。そして2025年に、その9回目となる新協定が締結されたわけだよ。
まず2025年3月に商業面の合意が成立。F1の商業権を持つリバティ・メディアを通じたF1自身が定める契約で、既存の10チームに加え2026年から新規参入するキャデラックも含めた全11チームが署名した。
そして同年12月には、競技の規制枠組みと運営ルールを定めるガバナンス面の協定にも全11チームが署名し、第9次コンコルド協定として正式に完成したんだ。適用期間は2026年から2030年までの5年間。
FIA会長のモハメド・ビン・スライエム氏はこう語っている。
「第9次コンコルド協定はFIA F1世界選手権の長期的な未来を確かなものにするもので、ここに至るまでの尽力を誇りに思う」
F1のCEOであるステファノ・ドメニカリ氏も「今日はF1にとって重要な一日だ。75年という歴史を祝う中で、我々はその次章を書き始めている」と語っていたよ。
今ホットなのは「チーム売却を強制できる」条項だ
で、最近ニュースになっているのはこの話だ。
マクラーレンのCEO、ザック・ブラウン氏が「レーシングブルズの売却はコンコルド協定で議論された」と発言して物議を醸している。
レーシングブルズ(旧アルファタウリ)はレッドブルグループが保有するチームで、レッドブルとの姉妹チーム関係が問題視されているわけだ。1つのオーナーが2チームを持つ「同一資本による複数チーム保有」については、コンコルド協定の中で制限や条件が設けられており、場合によっては売却を迫ることも協定上ありえるというのが今回の焦点だよ。
ブラウン氏とレッドブル陣営の対立は競馬界でも「それは競馬にとって良いことではない」と引き合いに出されるほど話題になっていて、スポーツのガバナンスという意味でも注目度が高い。
コンコルド協定が動かす「お金」の話
協定の中でも特にチームが気にするのは賞金分配のルールだ。F1には「コンストラクターズ・チャンピオンシップポイント」に応じた賞金が分配されるが、その計算方法や比率はコンコルド協定で定められている。
新規参入したキャデラックが今回の協定に署名した意義も大きい。2026年から参戦する11番目のチームとして、既存チームと同等の条件交渉テーブルに座ることができた。新規参入チームが協定に加わることで、パイの分け前が変わるわけだから、既存チームの思惑も絡んで交渉は長期化することが多い。実際、今回の第9次協定も2025年3月の商業合意から同年12月のガバナンス合意まで、約9ヶ月かかっている。
今後のF1に与える影響
2026年からはF1の技術規則も大幅に変わる(新エンジン規定の導入)。コンコルド協定はこういった技術規則変更にも間接的に影響を与える。チームが大きなコスト負担を伴う変更に同意するかどうかも、結局は商業的な条件交渉と切り離せないんだよ。
F1がかつてないほど人気を集めている今——2023年シーズンのグランプリ平均視聴者数は約7,000万人規模、ネットフリックスの「ドライブ・トゥ・サバイブ」効果でアメリカ市場でも急拡大——その恩恵をどう分けるかというのは、関係者全員にとっての最大関心事だ。
まとめ:コンコルド協定はF1の「影の主役」だ
おじさん的に言わせれば、コンコルド協定はF1というサーカスの「テント」を支えている柱だよ。レースの派手さや速さに目が行きがちだが、その裏側でチームとFIAとF1が丁々発止の交渉をして、この協定を更新し続けてきたわけだ。
1981年にパリのコンコルド広場で始まったこの約束事が、2026年からの5年間も変わらずF1を動かしていく。そしてレーシングブルズの売却問題のように、協定の条文がある日突然ニュースの主役になることもある。
F1の結果だけじゃなく、こういったガバナンスの動きも追いかけてみると、より深くF1が楽しめるぞ。まあ、おじさんの話、少しは役に立っただろう?次のグランプリも一緒に楽しもうじゃないか!
おじさんのうんちくコーナー:コンコルド協定の「秘密主義」
まあ、聞いてくれよ。コンコルド協定、実はその中身は一般に公開されないんだよ。F1界を動かす最上位の文書なのに、公式には秘密扱いなんだ。
だから「協定でこう決まっている」と関係者が発言するたびに外野は推測するしかない。今回のレーシングブルズ売却問題も、ブラウン氏が言及するまで多くのファンには見えていなかった話だ。
1981年の第1次締結以来、協定の内容は時代に合わせて変わってきた。デジタル放送の普及、SNSの台頭、スポンサー収入の変化——F1を取り巻く環境が変わるたびに条文も改訂されるわけさ。第9次というのはそれだけ時代とともに変化してきた証拠でもある。
ちなみに1981年の初締結当時、F1チームの数は現在より多く、フォーミュラ・カーのエンジン音はもちろんターボなしのV8サウンドが主流だった時代だ。そこから45年、協定は形を変えながらも「F1の骨格」であり続けているわけだよ。