やあやあ、久しぶりだね。今日はちょっと気になるビジネスニュースの話をしようと思ってさ。飲み屋好きのおじさんとしては聞き捨てならない話なんだよ、これが。
磯丸水産でおなじみのSFPホールディングスが吸収合併されるってさ
2026年4月14日、外食業界にちょっとした衝撃が走ったんだ。「磯丸水産」や「鳥良商店」などの居酒屋チェーンを展開するSFPホールディングス(東証スタンダード市場上場)が、クリエイト・レストランツ・ホールディングス(通称:クリレスHD)に吸収合併されることが正式発表されたんだよ。合併の効力発生日は2026年7月1日。ついこの間の発表でまだホヤホヤのニュースさ。
SFPホールディングスといえば、深夜でも新鮮な海鮮料理が食べられる「磯丸水産」が有名だよね。あの「24時間営業」のスタイルで若いサラリーマンや飲み歩き好きな人たちに支持されてきたブランドだ。全国に約180店舗以上を展開していて、特に都市圏の繁華街では欠かせない存在になっていたんだよ。
クリレスHD側は、もともとショッピングモールや商業施設に特化したレストラン展開が得意な会社で、「しゃぶ菜」「カッパ寿司」など多様な業態を持つ。売上規模は連結で1,000億円を超える大手外食グループだ。そのクリレスHDがSFPを取り込むことで、居酒屋・夜間需要のノウハウも手に入れようというわけさ。
おじさん的・外食業界合従連衡の読み方
居酒屋業界が生き残りをかけた再編に突入している
まあ、聞いてくれよ。居酒屋業界というのはコロナ禍で壊滅的なダメージを受けた業種の筆頭格なんだ。2020〜2021年にかけて、日本フードサービス協会のデータでは居酒屋・パブ業態の売上高が2019年比で最大60%以上落ち込んだ時期もあった。生き残るためには規模を大きくして調達コストを下げるか、差別化を図るかの二択さ。
SFPホールディングスも例外じゃなくて、コロナ禍では大幅な赤字を余儀なくされた。その後の回復局面でV字回復を目指したんだけど、物価高・人件費上昇・後継者問題という三重苦が業界全体を覆っていたんだよ。クリレスHDへの合併は、ある意味で理にかなった判断だったといえるね。
SFPホールディングスって、そもそも何者?
「鈴木フーズ」という会社が源流で、東京・品川エリアを中心に居酒屋を展開していたのが始まりなんだ。その後、「磯丸水産」ブランドを主力に据えて2015年に東京証券取引所へ上場。上場時の公募価格は1株1,500円で、初値は1,900円をつけるという好調なスタートを切ったんだよ。
「磯丸水産」の特徴は何といっても七輪で自分で焼く海鮮料理と24時間営業の組み合わせさ。深夜に生牡蠣やホタテを炙りながらビールを飲む、あのスタイルを定着させたのがこのブランドの功績だと思うね。ピーク時には都内だけで100店舗以上を構え、「深夜の海鮮居酒屋」というジャンルをほぼ独力で開拓したと言っても過言じゃない。
合併後の外食業界地図はどう変わる?
クリレスHDは「巨艦艦隊」戦略を加速させる
クリレスHDは近年、積極的なM&A戦略で知られている会社だ。2010年代以降、「カッパ・クリエイト」(カッパ寿司運営)の子会社化や、中華・ファミリーレストラン業態の取り込みを続けてきた。今回のSFP吸収合併で、夜間・深夜の居酒屋需要という新たな武器を手に入れることになる。
合併後はブランドとしての「磯丸水産」「鳥良商店」は存続する見通しで、運営会社がクリレスグループに変わるという形になる見込みだよ。消費者としては、あの海鮮居酒屋の味が変わらず楽しめるなら問題ないわけだけどね。
外食チェーン大再編の波は止まらない
2025〜2026年にかけて、外食業界では再編の動きが相次いでいる。人件費の上昇(最低賃金は2025年に全国加重平均で1,055円に達した)、食材価格の高騰、そして慢性的な人手不足が重なって、中規模チェーンが単独で生き残るのが難しくなっているんだ。
規模の経済を追求するために大手の傘下に入る、あるいは同規模同士で統合するという動きは、今後もしばらく続くと見ていいだろう。居酒屋・外食好きのおじさんとしては、好きなお店のブランドが消えないことを願うばかりさ。
まとめ:磯丸水産の「炭火」は消えない
SFPホールディングスのクリレスHDへの吸収合併、2026年7月1日付け。数字や企業名だけ並べるとドライな話に聞こえるかもしれないけど、その裏にはコロナ禍を生き延びた経営者たちの苦労と決断があるんだよ。
「磯丸水産」で深夜に仲間と海鮮を囲んだ記憶がある人も多いんじゃないかな。あのオレンジ色の看板と、七輪の煙と、生ビールの味。そういう「居場所」を作ってきたブランドは、合併後も形を変えながら生き続けてほしいと、おじさんは思うよ。
次にどこかの磯丸水産に立ち寄ったとき、ちょっとだけこの話を思い出してくれよな。じゃあまた、うんちくおじさんでした!
おじさんのうんちくコーナー:居酒屋の「七輪文化」と磯丸の革命
おじさんに言わせれば、七輪(しちりん)を使う焼き料理は日本の炭火文化の象徴なんだよ。七輪の名前の由来については諸説あって、「七厘(ひちりん)」、つまり1回の調理で使う炭の量が七厘(約2.6グラム)で済むほど燃費が良いことからきているという説が有力なんだ。江戸時代後期から庶民の台所に普及して、明治時代には全国的に広まったとされている。
ところが面白いのはさ、「磯丸水産」が居酒屋に七輪を持ち込む前、焼き鳥屋や焼き肉屋以外で卓上七輪を使う店ってほとんどなかったんだよ。「海鮮×七輪×24時間」という組み合わせは、外食の常識を覆した革命的な発明だったわけさ。2007年の1号店オープン(東京・銀座)から約20年でここまで業態が広まったのは、まさにその組み合わせの魔法のおかげだね。
ちなみに七輪は現代でも能登半島・七尾市周辺で珪藻土を使った伝統的な製法で作られていて、2024年の能登半島地震でその産地が大きなダメージを受けたことも記憶に新しい。七輪ひとつにも、深い歴史があるんだよ。