やあやあ、久しぶりだね。今日はちょっとシリアスな話題を持ってきたよ。映画『えんとつ町のプペル』の続編が公開されたんだが、前作と比べて興行収入が約73%ダウンという数字が出ているんだ。おじさんとしては、この数字の裏側にある「6年間の変化」が気になってしょうがなくてね。まあ、一緒に考えてみようじゃないか。

前作の熱狂を振り返ろう

2020年12月25日、クリスマスに公開された映画『えんとつ町のプペル』、覚えているかい?あの映画は公開から約6週間で興行収入20億円を突破し、最終的には約23億円を記録した。入場者数は170万人以上だよ。

原作は、元・キングコングの西野亮廣さんが2016年に出版した絵本『えんとつ町のプペル』。定価2,200円のその絵本は累計100万部を超えるベストセラーになったんだが、西野さんは2016年11月にオンラインで全ページ無料公開するという当時では異例の決断をした。「無料公開すれば逆に売れる」という逆張り戦略が話題を呼んで、SNSで拡散され、最終的に販売部数を押し上げるという面白い現象が起きたんだよ。

映画化のクラウドファンディングでは当時の国内アニメ映画として異例の規模で支援を集め、「ファンが支えた映画」という物語性がコンテンツとしての強みになっていたんだ。

6年間で何が変わったのか

さて、問題の73%ダウンだ。これを単純に「新作が失敗した」と片付けるのは、おじさんに言わせればちょっともったいない見方なんだよ。

2020年という特殊な文脈

まず忘れちゃいけないのが、前作が公開された2020年12月という時期だよ。新型コロナウイルスの感染拡大で映画業界全体が苦境に立たされていた時期に、あえてクリスマス公開を決行した西野さんの姿勢と、「逆境に立ち向かう」という映画のテーマが完璧にリンクしたんだ。観客は映画の中のプペルと現実の西野さんを重ねて見ていたわけで、あの熱量は再現性がなかなか難しいものだったと言える。

オンラインサロンモデルの変化

西野さんはオンラインサロン「西野亮廣エンタメ研究所」を運営していて、最盛期には会員数が7万3,000人を超えると言われていたんだが、近年はその規模に変化が生じている。前作ではサロン会員が宣伝部隊として機能し、SNSでの口コミ拡散が爆発的な広がりを見せた。この「熱量のあるコミュニティ」が今回は同じように機能しなかった可能性があるね。

配信文化の成熟

2020年から2026年の間に、NetflixやAmazon Prime Videoなどの動画配信サービスの利用者数は国内でも大きく伸びた。Netflixの日本国内有料会員数は2024年時点で約700万人に達しているとされていてね。「映画館に行かなくていい」という選択肢が当たり前になった時代に、「映画館に足を運ぶ理由」をどう作るかが、あらゆる映画の課題になっているんだよ。

うんちくおじさんの豆知識コーナー

「興行収入73%ダウン」が示す映画業界の現実

ちょっと聞いてくれよ、映画の続編って、実は一般的に前作より興行収入が落ちることが多いんだよ。ハリウッドのデータを見ると、続編映画が前作を上回る確率はおおよそ30〜40%程度と言われている。

日本でも同様の傾向があって、例えば『鬼滅の刃 無限列車編』(2020年)が興行収入400億円を超える記録を打ち立てたが、続く『上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』(2023年)は約44億円と、規模感が大きく変わった。もちろん作品の性質が異なるから単純比較はできないけれど、「空前の大ヒット」の後に同じ熱量を維持するのは、どんな作品でも難しいミッションなんだ。

さらに面白いのが「プペル効果」ともいえる現象。前作では「泣ける」「感動した」というレビューがTwitter(現X)でトレンド入りし、これが動員数を後押しした。SNSの口コミが映画興行に与える影響は、2010年代後半から急速に大きくなっていて、映画会社のマーケティング費用に占めるSNS施策の割合は今や40%を超えるケースも珍しくないそうだよ。

西野亮廣という表現者の軌跡

ここでプペルを語るなら、西野亮廣さんという人物についても触れておかないとね。

1980年7月3日生まれの西野さんは、1999年にお笑いコンビ「キングコング」を結成。2005年のM-1グランプリでは決勝に進出した実績を持つ。しかし2009年頃からブログでの過激な発言が炎上を繰り返し、「芸人がブログを書くべきか」という議論の中心人物になったんだ。

その後、絵本作家・実業家・講演家と活動の幅を広げ、2017年には著書『革命のファンファーレ』が累計20万部を超えるビジネス書のヒット作になった。「嫌われることを恐れない」という姿勢が一部から支持される一方で、批判も集め続けるという、現代で最も話題性のある表現者の一人であることは間違いないよ。

まとめ — 数字の向こうにある物語

73%ダウンという数字は確かにインパクトがある。でもね、おじさんが言いたいのは、映画一本の成否を興行収入だけで語るのは、ちょっと寂しいということなんだよ。

前作が2020年のコロナ禍という特殊な時代背景と奇跡的にシンクロした「時代の映画」だったとすれば、新作はその後継として純粋に「作品の力」だけで勝負している。それはある意味、より正直な評価にさらされているとも言えるよね。

これからどんな作品が「映画館に行く理由」を作れるのか、おじさんはしばらく映画業界の動きを観察し続けるつもりさ。君も、ただ数字だけじゃなく「なぜその数字になったか」を考える習慣をつけてみてくれよ。それがおじさん流のうんちく道というものだからね。

じゃあ、また次回!