やあやあ、久しぶりに会ったね。今日はおじさん、インターネット動画の歴史を語る上で絶対に外せない「ニコニコ動画」について、たっぷり話してあげるよ。

まあ、若い子の中には「ニコ動?なにそれ?」って言う子もいるかもしれないけど、ちょっと聞いてくれよ。これはただの動画サービスじゃないんだ。日本のインターネット文化を根本から変えた、とんでもない発明品なんだから。

ニコニコ動画って、そもそも何者なんだ?

ニコニコ動画は2006年12月12日にサービスを開始した、日本発の動画共有サービスだよ。運営しているのはドワンゴという会社で、現在はKADOKAWAの傘下に入っている。2014年にドワンゴとKADOKAWAが経営統合したんだ。

登録ユーザー数は最盛期で約7000万人にまで達した。YouTubeに比べると地味に見えるかもしれないけど、日本のネット文化に与えた影響は計り知れないんだよ。

ニコ動の最大の特徴「弾幕コメント」

ニコニコ動画が他のサービスと決定的に違う点、それが弾幕コメントだよ。動画の再生中に視聴者がコメントを書くと、そのコメントが画面上を横からスクロールして流れていくんだ。

「そんなの邪魔じゃないか」って思うだろう? ところがどっこい、これが「みんなで一緒に見ている感覚」を生み出す魔法になったんだよ。深夜に一人で動画を見ていても、コメントが流れてくることで「同じ瞬間に笑った人がいる」という連帯感が生まれる。このシステム、ドワンゴの西村博之(ひろゆき)と関係の深いエンジニアたちが2006年に考案したもので、当初は「邪道」とも言われたけど、今では世界中で模倣されるようになったんだ。

ボカロ文化の聖地として世界に影響を与えた

おじさんに言わせれば、ニコニコ動画がなければ初音ミクの世界的な人気もなかったかもしれない。2007年8月31日に発売された初音ミクは、わずか数ヶ月でニコニコ動画上に数万本の投稿動画が溢れかえるようになった。

クリプトン・フューチャー・メディアが開発したこの音楽ソフトウェアは、発売当初の価格が15,750円(税込)。当時としては決して安くなかったのに、アマチュアクリエイターたちがこぞって購入し、ニコ動に投稿しまくったんだ。2010年頃には「ボカロP」と呼ばれるクリエイターが1万人を超え、中にはプロデビューを果たした人も数多く出てきた。

「千本桜」を作ったkz(黒うさP)、「メルト」のsupercell、「ロストワンの号哭」のNeru……これらはみんなニコ動発のアーティストなんだよ。

うんちくおじさんの豆知識コーナー

ニコニコ超会議ってどのくらいデカいイベントか知ってるかい?

2012年4月28日・29日に幕張メッセで第1回が開催されたニコニコ超会議。「ニコニコ動画のすべてを地上に再現する」というコンセプトで始まったこのイベント、第1回の来場者数は約9万人だったんだ。それが回を重ねるごとに拡大し、2019年の第8回には会場来場者だけで約18万人、ネット上の来場者(ニコニコ生放送での視聴者)を含めると約750万人もの人が参加したんだよ!

さらに面白いのが、このイベントには「自衛隊」まで出展しているんだ。陸上自衛隊が戦車や装甲車を展示し、体験搭乗もできるという前代未聞の光景が繰り広げられた。2013年の第2回からほぼ毎年参加しているから、ニコ動と自衛隊の関係も意外と深いんだよ。

2024年、前代未聞のサイバー攻撃に遭った

ここ最近のニコニコ動画といえば、2024年6月8日に起きた大規模なサイバー攻撃事件を外せない。ランサムウェアグループ「BlackSuit(ブラックスーツ)」によるサイバー攻撃を受け、ニコニコ動画をはじめとするKADOKAWAグループ全体のシステムが一時停止に追い込まれたんだ。

この攻撃によって漏洩した情報は254,241人分のユーザー個人情報、約254万件のクリエイター情報など、非常に広範囲に及んだとKADOKAWAが公式に発表した。攻撃者側は身代金を要求し、実際にダークウェブに一部データが公開されるという最悪の事態も起きた。

サービスは約2ヶ月間にわたって停止し、2024年8月5日にようやく「ニコニコ動画(Re:仮)」として一部機能を復旧させた。「Re:仮」という名前が切ない……まだ完全復旧じゃないという意味合いを込めているんだよ。この事件はネットセキュリティの観点からも大きな教訓を残した出来事として、業界内で語り継がれているよ。

プレミアム会員の激減という現実

ニコニコ動画には月額550円(税込)の「プレミアム会員」制度がある。ピーク時の2016年頃には約256万人ものプレミアム会員がいたんだ。ところが2023年には約128万人にまで半減してしまった。

これはYouTubeやTikTokなど無料で使えるプラットフォームとの競争が激しくなった結果だよ。かつてニコ動にいたクリエイターたちが次々とYouTubeへ移行し、視聴者もそれを追いかけた。「ニコ動全盛期を知っている世代」のおじさんとしては、少々寂しい気持ちもあるけれど、ネットの世界は常に変化し続けるものだからね。

まとめ

2006年の誕生から約20年、ニコニコ動画は日本のインターネット文化に計り知れない影響を与え続けてきた。弾幕コメント、ボカロ文化、超会議、そして大きなサイバー攻撃……波乱万丈な歴史を歩んできたサービスだよ。

現在も「ニコニコ動画(Re:仮)」として細々と……いや、着実に復旧を進めているニコ動。おじさんは信じてるよ、日本発の独自文化を育てたこのサービスが再び輝く日が来ることをね。

まあ、なんにしても「みんなで同じ瞬間を共有する」という体験の価値は、今の時代でも変わらないはずだ。きみも一度、コメントが飛び交うニコ動の動画を見てみなよ。あの不思議な一体感、きっとわかってもらえると思うから。じゃあ、またね!