まあ、聞いてくれよ。おじさんね、最近の若いもんのアニメ事情もちゃんとチェックしてるんだよ。「ガンダム」といえば、おじさん世代には初代から始まってZガンダム、逆シャアと、もう骨身に染み込んだ名作ぞろいじゃないか。そこに2022年、颯爽と登場したのが『機動戦士ガンダム 水星の魔女』さ。これがね、ただのガンダム新作じゃなかったんだよ。

水星の魔女って何がそんなにすごいのか

まずざっくり説明しよう。『水星の魔女』は2022年10月から2023年7月まで放送されたガンダムシリーズの最新作で、なんとシリーズ初の女性主人公を据えた作品なんだ。主人公の名前はスレッタ・マーキュリー。水星出身の少女が宇宙の名門学校「アスティカシア高等専門学園」に入学して、モビルスーツ決闘やら陰謀やらに巻き込まれていく——そういう話さ。

舞台が「学園」というのもガンダムとしては斬新だったね。おじさんに言わせれば、あの緊張感はまるでシェイクスピアの悲劇のようだったよ。

シリーズ43年目にして初の女性主人公

ガンダムシリーズが始まったのは1979年。以来43年間、主人公はアムロ・レイに始まりカミーユ・ビダン、ウッソ・エヴィンと、ずっと男の子だったんだ。知ってたかい?これだけ長く続いたシリーズで主人公が女性になるのは本当に画期的なことなんだよ。制作側もかなり勇気が要ったと思うよ。

そしてスレッタとミオリネの関係性が視聴者の心をがっちりつかんだ。第1話ラストの「私のお嫁さんになってよ」という台詞は日本中で話題になったさ。

おじさん流・水星の魔女の深掘り豆知識

豆知識その1:GUND技術のモデルは現実世界の倫理問題

作中に登場する「GUND-ARM(ガンダム)」は、人間の神経と機械をリンクさせる技術を使ったモビルスーツなんだ。これが使用者の肉体を蝕む危険な代物として、作中では禁忌扱いされている。

これ、現実世界の神経インターフェース技術(BCI:ブレイン・コンピューター・インターフェース)の倫理問題と重なってくるんだよ。イーロン・マスクが設立したNeuralinkなんかが実際に研究してる分野でね、技術の進歩と人体への影響・倫理問題は今まさにリアルな議論が行われてる。作品の問題提起がSFだけの話じゃないから、大人が見ても深く刺さるんだろうな。

豆知識その2:「株式会社」が戦争をする世界の恐ろしさ

この作品の世界観でユニークなのは、宇宙空間が国家じゃなくて巨大企業グループ「ベネリット・グループ」に支配されているところだよ。つまり企業が軍事力を持ち、戦争さえも経済活動の一環として行われる世界さ。

知ってたかい?これ、SF的な設定に見えて、実は17〜19世紀に実在した東インド会社の仕組みに近いんだよ。東インド会社はイギリスやオランダが設立した貿易会社なんだが、独自の軍隊と行政権を持ち、植民地支配を行っていた。まるで「国家を持った会社」だったわけさ。『水星の魔女』はそういう歴史的な構造を未来世界に投影してるんだと思うよ。おじさん、そういう仕掛けを見つけるのが好きでねえ。

うんちくおじさんの豆知識コーナー

「魔女裁判」と水星の魔女のリンクを知ってたかい?

タイトルの「魔女」には深い意味があるんだよ。作中でGUND-ARMのパイロットは「魔女」と呼ばれ迫害される存在なんだが、これは中世ヨーロッパの魔女裁判を想起させるよね。

歴史的な魔女裁判(15〜18世紀に最盛期)では、科学的に説明できない現象や社会の異端者が「魔女」として糾弾された。その多くが無実の人たち——特に社会的弱者や女性——だったんだ。

面白いのは「水星」という惑星の象徴性でね。古来より水星(マーキュリー)は錬金術や魔法と結びつけられてきた惑星なんだよ。ローマ神話のメルクリウス(ヘルメス)は神々の使者であり、魔術・商業・旅人の守護神でもあった。主人公の苗字が「マーキュリー」なのは偶然じゃないはずさ。こういう神話・歴史の引用を見つけると、作品の奥行きがグッと増すだろう?

まとめ——おじさんからひとこと

『水星の魔女』はね、単純に「面白いアニメ」というだけじゃなくて、現代社会の問題——企業支配、技術倫理、差別と排除——を丁寧に映し出した作品なんだよ。そこにガンダムらしい熱い人間ドラマと、新しい時代の多様な愛の形が加わって、多くの人の心を揺さぶった。

まあ、おじさんみたいな旧来のガンダムファンにとっては「こんなガンダムあり?」と最初はちょっと戸惑ったりもしたけどね(笑)。でも見終わった後には「これもガンダムだよ」と深くうなずいてたよ。

知ってたかい?良い作品ってのは、時代を超えて語り継がれるものさ。水星の魔女も、きっとそういう作品のひとつになっていくだろうよ。

まだ見てない人は、ぜひ一度見てみてくれよ。おじさんが保証するからさ!