やあやあ、久しぶりだね。今日はちょっと聞いてくれよ、おじさん、なかなか熱い話を仕入れてきたんだ。
そう、リニアモーターカーの話さ。ニュースで見た人もいるだろう?「高速走行時に少し沈む」って話題になってるんだよね。え、沈む?飛んでるんじゃないの?って思ったでしょ。まあ、落ち着いて聞いてくれよ。
今日はちょうど記念日なんだよ
おじさんがこの話をするのには理由があってさ、実は1997年(平成9年)4月3日、今からちょうど29年前の今日、山梨リニア実験線でリニアモーターカーの走行実験が正式にスタートしたんだ。なんと今日は「山梨リニア実験線29周年記念日」なわけさ!
その山梨実験線、現在は全長42.8kmに延伸されていて、JR東海が超伝導リニア「SCMaglev」の開発を続けている場所だよ。そしてこの実験線、ただの実験じゃなくて倍率50倍の抽選に当たった一般乗客を乗せて、時速500kmの体験走行もやっているんだ。春休みには親子連れが乗車して話題になっていたね。50倍だよ、50倍!宝くじより当たりやすいか……いや、なかなか厳しいな。
「沈む」って、どういうことなんだい?
おじさんに言わせれば、ここが今回の一番面白いポイントなんだよ。
リニアモーターカーは地上から約10cmの高さに磁力で浮上して走る乗り物だよね。じゃあ速く走れば走るほど、もっと高く浮くの?って思うじゃないか。ところが逆なんだ。
JR東海の説明によると、時速500km近くになると空気力学的な下向きの力(ダウンフォース)が発生して、車体が少し押し下げられる方向に働くんだって。F1カーが速く走るほどタイヤが地面に押しつけられる、アレと同じ原理だよ。
具体的には、浮上量が10cmから数cm程度まで変化することがあるとされている。それでも精密な制御システムが働いて安全に走行できるよう設計されているんだけど、「浮いてるのに沈む」という逆説的な現象、なかなかロマンがあるだろう?
リニアの豆知識、3つ教えてあげよう
その1:世界最速記録は時速603km
おじさん的に一番自慢したい数字がこれだよ。2015年4月21日、この山梨実験線でJR東海のL0系が時速603kmを記録した。これ、鉄道車両の世界最速記録なんだ。一般乗客を乗せての営業速度(時速500km)より100km以上も速い。東京から大阪まで直線距離で約400kmだから、止まらなければ40分かからずに着く計算さ。
その2:浮く仕組みは「超伝導」という魔法
普通の電磁石じゃなくて、超伝導磁石を使っているのがミソなんだよ。超伝導状態って何かというと、物質をマイナス269℃(絶対温度4K)まで冷やすと電気抵抗がゼロになる現象のことさ。電気抵抗がなければ、一度流れた電流はほぼ永遠に流れ続ける。だから非常に強力な磁場が少ないエネルギーで作れるんだよ。
L0系に搭載されているのは液体ヘリウムで冷却した超伝導コイル。これを地上側の「推進コイル」「浮上案内コイル」と組み合わせることで、浮上・推進・案内(横方向の制御)の3機能を同時に実現しているんだ。
その3:リニアの開発史は1962年にさかのぼる
日本でリニアモーターカーの研究が始まったのは1962年(昭和37年)。当時は鉄道技術研究所(現:鉄道総合技術研究所)が研究を開始したんだよ。そして1972年には宮崎リニア実験センターが開設され、地道な実験が続けられた。山梨実験線が開業した1997年まで実に35年間の研究の積み重ねがあるわけさ。一晩で生まれた技術じゃないんだよ、これが。
まとめ:29年後の今日、リニアはこんなに進化した
というわけで、今日はリニアの話をたっぷりしてきたけど、どうだい?
1997年4月3日に山梨で実験が始まってから29年。世界最速603kmを達成して、倍率50倍の体験乗車が実施されて、「沈む」という新たな知見まで公表される時代になった。おじさんが子供の頃に「未来の乗り物」として夢見ていたリニアが、今やリアルに乗れる存在になってるんだから、感慨深いよ。
品川〜名古屋間のリニア中央新幹線の開業時期については、静岡工区の問題などでまだ課題もあるけどね。でもいつかきっと実現する日が来るはずさ。
体験乗車の抽選、次は君も申し込んでみてくれよ。50倍の壁は厚いけど、当たれば「人生に一度の体験」になるからさ。おじさんも申し込もうかな……うん、そうしよう。
じゃあ、また次の豆知識で会おうぜ!
おじさんのうんちくコーナー:リニアと磁石の意外な関係
まあ聞いてくれよ、リニアに使われている超伝導磁石の磁力は、なんと一般的な冷蔵庫のマグネットの約10万倍とも言われているんだよ。
そのくらい強力じゃないと、40トン以上ある車両を浮かせることはできないからね。
そして面白いのが、L0系の超伝導磁石は一度冷却を始めると、走行していない間も液体ヘリウムで冷やし続ける必要がある点だよ。つまりリニアは「停まっているときも働き続けている」乗り物なんだ。
ちなみにリニア中央新幹線が完成すると、品川〜名古屋間(約286km)を最速40分で結ぶ計画だよ。現在の東海道新幹線(のぞみ)なら最速1時間27分だから、半分以下の時間になる計算さ。